活躍せずに終わったグループCのキワモノたち (5位〜1位)
公開 : 2017.05.07 11:00 更新 : 2017.06.01 00:20
昨日に続き「キワモノ」Cカーの紹介です。果たして栄誉ある(?)1位に輝いたのはどのマシンでしょうか。
第5位 ランボルギーニ・カウンタックQVX
このカウンタックはサンタアガタ製ではなく、ロンドンの北西にあるハイ・ワイクームという街で生まれた。ランボルギーのインポーター、ポートマン・ガレージが製作したC2マシン。同社が未完成のまま所有していた古いティガ CG83をベースとし、ファクトリー・チューンのカウンタックQV用5.7ℓを積む。86年のシーズン前にシルバーストーンでシェイクダウンした後、11月になってようやく南アフリカ・キャラミのサウザンサン500で実戦デビュー。日本でもお馴染みのドライバー、ティフ・ニーデルは2ヒートを一人で走り切り、5位に入賞している。
第4位 アルファ・ロメオSE 048SP
このクルマがいつ製作されたかについては、いまだに情報が混乱している。一説によれば、3.5ℓレギュレーションが導入されたのに対応して91年の選手権向けに開発したという。元オゼーラのジュセッペ・パトロッタが設計したシャシーに、プロカー選手権用にすでに開発していたV10を搭載。モノコックはランチアLC2がベースという説もあるが、これはまったくの推測だ。ひとつ明確なのは、モモの創業者でチームオーナーでもあったジャンピエロ・モレッティがプロジェクトに関与していたにもかかわらず、一度もレースに出なかったということである。
第3位 ジャガーXJR-17
92年の選手権はF1と同じ規定の3.5ℓエンジンに限定され、そのかわりプライベーター向けの”FIAカップ”というカテゴリーが新設された。以前のC2クラスに相当するものだ。このカップ戦に向けて、ジャガーとトム・ウォーキンショー・レーシングがパーツを寄せ集めて作ったのがXJR-17。91年のIMSA -GTPを走ったXJR-16のシャシーに3.5ℓのV6を積む。RMモータースポーツを率いるアラン・ランドールがこれで参戦すべくジャガーと交渉したが、スポンサーが見つからず、プロジェクトはキャンセル。結局、XJR-17が国際レベルのレースに出走する機会はなかった。