ロータス、ジーリーの経営の吉凶 ボルボを例に、今後を占う

公開 : 2017.06.04 12:10  更新 : 2018.04.26 14:56

ジーリーがロータスの経営権を手にした今、ロータスはジーリーに何を求めるべきでしょう。ボルボを例に、ロータスの未来を英国編集部のマットが考えます。

ロータス再生には時間がかかる?

物事は、そうそう急には動かない。

中国のジーリーがボルボを傘下に収めたのは2010年のことだったが、その成果が明らかになり始めたのはそれから5年ほど経ってからのことだった。

新型XC90が登場した2015年、吉利とボルボが怠けていたわけではないことが明らかになった。

先進的なプラットフォームを共用し、パワートレインの設計を合理化することで、ボルボは成功を収め、さらに急速に発展している。

雰囲気は明るく、経営陣は嬉々として精力的に活動し、この控えめなメーカーは順調に機能している。

ラインナップの整備が完了していないにもかかわらず、昨年の販売台数は過去最高を記録し、2020年までには年販80万台規模に達するとみられている。

この控えめな数字を、野心や目標の欠落だと考えるのは間違いだ。彼らが目指すのは、2020年以降に生産されるボルボの乗員が誰一人として命を落とすことのない安全性だ。

また、95g/kmのCO2排出量と低NOxの両立はディーゼルエンジンでは不可能だと考えており、すなわちそれに代わる新技術の研究にも熱心に取り組んでいるのである。

さて、そんなボルボ再生の原動力となった中国資本が、今度はロータス・カーズ株の過半数を取得し、経営権を掌握する運びとなった。

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