「鉄系溶射皮膜」ってナニ? 日産のNMRPが、他社も利用可能に
公開 : 2017.09.15 14:20 更新 : 2017.09.15 14:26
日産の溶射シリンダーボア粗面化技術「NMRP」が、独ヘラー社に供与されました。ヘラーのマシンを使えば、他メーカーもNMRPのエンジンが量産可能に。「鉄系溶射皮膜」を解説します。
もくじ
ーニッサン・マシニング・ラフニング・プロセスとは?
ーわずか0.2mm 鋳鉄製ライナーの13分の1
ー鉄系溶射皮膜 困難だった量産
photo:Hidenori Hanamura(花村英典)、日産
ニッサン・マシニング・ラフニング・プロセスとは?
日産は、エンジンの生産工程で用いる日産の独自技術「ニッサン・マシニング・ラフニング・プロセス(NMRP)」のライセンスを、工作機械メーカー、独ヘラー社に供与した。
これにより、世界の自動車メーカー各社は、NMRPを利用したヘラー製のマシンを導入することで、エネルギー効率の高い「鉄系溶射皮膜」を採用したエンジンを、安定した品質で量産することできる。
日産のカトリン・ペレス常務執行役員は、「日産は、自社で開発した技術を自社利用に留めず、外部で利用促進する取り組みにより、社会全体での技術発展に寄与していきます。また、これらの無形資産の有効活用によって得られる収入を、新たな技術に投資することで、自社の開発をさらに推し進めていきます」とコメントしている。