韓国のSUV、レクストンで北朝鮮との国境DMZへ わかったふたつのこと
公開 : 2017.09.18 17:10 更新 : 2021.03.05 21:35
これまで、自動車のテストの舞台とはなりえなかった南北朝鮮国境の非武装地帯(DMZ)。今回、韓国のサンヨンはそこにSUVのレクストンを持ち込みました。
text:Richard Bremner(リチャード・ブレムナー)
もくじ
ー このタイミングで北朝鮮の国境へ
ー 頑丈なレクストンでも不安多し
ー 「北朝鮮まで170m」 トンネルへ
ー 数百メートル先の「触れられない」世界
ー 足を運んでわかったふたつのこと
このタイミングで北朝鮮の国境へ
トランプ米大統領が「炎と怒り」を掲げ北朝鮮に警告を発した翌朝、われわれは南北朝鮮の国境にいた。
無謀な話に聞こえるかもしれないが、そもそも韓国に行くこと自体があまり賢いことではない。ソウルの1000万市民は、金正恩政権の、ミサイル実験をはじめとする暴力の発露の影に脅かされ続けている。
一般市民にどう感じているのか尋ねると、彼らの多くは楽観的だ。米朝のヒートアップする非難の応酬も「それは北の問題で、韓国は関係ないですから」とサンヨンのユン・キュンテクは言い放つ。
もし「偉大な将軍様」がソウルに核を落とそうとしたなら、それに気づいた時にはもう遅い。北で発射されたミサイルが韓国の首都に着弾するまで、猶予は45秒しかないのだから。
そんな状況下で、サンヨン・レクストンに乗り、北へ向かうとあっては、スリルと興奮に身震いせずにはいられなかった。