ルイス・ハミルトンの強さ、ライバルが語る(1) ニコ・ロズベルグ 2016年F1チャンピオン

公開 : 2018.01.27 15:40  更新 : 2018.01.27 19:00

4度もF1のドライバーズ・チャンピオンに輝いたルイス・ハミルトンの実力とは。彼に正攻法で戦いを挑んだレーサーたちに、ルイスとのエピソードと、その凄さを振り返ってもらいました。

text:Jim Holder(ジム・ホルダー)

もくじ

根本ではリスペクトしあう
すべてを勝利に捧げる生活
引退を決意した時

根本ではリスペクトしあう

まだ10代の頃、ニコ・ロズベルグとルイス・ハミルトンはレーシングカートのチームメイトとして、サーキットではもちろん、その後の夕食も一緒に過ごし、ホテルはルームシェア。それを何度も繰り返していた。

レーサーとしての階段を登るにつれ、ふたりは別の道を選ぶ機会もあったが、お互いにF1レーサーへと最終的にステップアップ。2013年から2016年にかけて、メルセデスF1チームに所属し、主権争いをすることとなった。

その4年間、イギリス人が優遇される中で、いくつかの騒動があったこともご存知なはず。ニコ・ロズベルグが2回獲得できたはずのワールドチャンピオンは1回となり、4年間の獲得ポイントはルイスが1334だったのに対し、ロズベルグは1195ポイントだった。

ロズベルグは予選でも本戦でも、ハミルトンに対して批判を繰り返していたが、2016年には遂に年間を通じて、さまざまな場面で批判をし続けることとなる。

「レースでの勝利と、ワールドチャンピオンの獲得に向けて戦いが激しさを増し、僕達の関係は悪化してしまいました」と、2017年の引退後、語っている。

「われわれは一緒に成長し、一緒に戦ってきました。しかしお互い同じマシンで、同じチームで、ひとつのゴールを目指した、とても競争心の強い人間同士。ドライバーとしての浮き沈みがあったことも確かですが、根本としては、リスペクトし合っていたと信じています。だからこそ、チームは大きな成果を上げることができたはずです」

しかし、いま振り返ると、ハミルトンに勝ち、F1の頂点を獲得できる可能性を、ロズベルグはどう捉えていたのだろうか。

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