アストンOne-77やフォードGT 生産の立役者、マルチマティック副社長インタビュー

公開 : 2018.03.04 11:40

マルチマティック社の技術開発トップでスーパーカーの製作者でもあるラリー・ホルトにインタビューしました。まるでデロリアンでも作っていそうな見た目ですが、あながち間違いではないかもしれません。アストン マーティンOne-77やフォードGTの立役者なのですから。

もくじ

ラリー・ホルトという男
ホルトの送ってきた人生
マルチマティックの誕生
マルチマティックの仕事
レース活動で得られる利益
ラリー・ホルトとの一問一答 その1
ラリー・ホルトとの一問一答 その2

ラリー・ホルトという男

ラリー・ホルトに初めてあったひとは、彼のヘア・スタイルにびっくりするだろう。念のために言うと、ホルトは超高価格車を専門とする会社の副社長でまだ57歳。肩まで広がった白髪まじりの髪とカジュアルな出で立ちから、彼が床屋嫌いで服装に無頓着だということがすぐにわかる。

しかしながら、彼は複雑なクルマの技術開発と製造で世界的に有名な専門家なのだ。アストン マーティンOne-77やヴァルカン、フォードGTなど複雑怪奇なスーパーカー・プロジェクトを何度も蘇らせてきた。

フォードGTを中心としたファクトリー訪問記「フォードGTが生まれる場所 カナダ『マルチマティック』を訪問」をまず読めば、今回のコンテンツはもっとおもしろくなるだろう。

それでも最初に会ったときには、このユニークな外見のホルトがフォード、GM、AMGやアストン マーティンのスーツに身を包んだ重役連中と並んだらいったいどんな感じだろうと想像しないわけにはいかない。ホルトはこういう連中とハイ・レベルの取引を行っているのだ。

著名メーカーの重役は、何といっても、しっかりとした身だしなみが重要だと信じている連中だ。でもホルトの技術開発部門について尋ねれば、彼らがホルトを好きなだけでなく、愛していることがわかるだろう。

トロントで従業員5人からスタートしたマルチマティック社は、今では全国の拠点で900人が働くまでに成長した。「ラリーには驚くよ」とみな口をそろえる。「必ず約束以上の成果を出すんだからね」

いったいどんな男なのだろう。興味が湧いてきた。

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