BMW、全モデルのCO2排出量/燃費数値を引き上げ 「リコールとは無関係」と主張
公開 : 2018.03.22 10:40
BMWが全モデルの燃費とCO2排出量データを改定しました。2017年に導入された厳格なWLTPテストの影響とのことですが、ソフトウェアに関連して最近1万1700台のリコールも発表しています。この影響からか、F80型のM3の生産中止も決まっており、今後の行方が気になります。
もくじ
ー CO2排出量は最大15%増 原因はWLTP
ー 排出量改定はリコールとは無関係 F80 M3は製造中止
CO2排出量は最大15%増 原因はWLTP
BMWは新たなWLTP(Worldwide Harmonised Light Vehicles Test Procedure)での再テストを受けて、全モデルのCO2排出量を引き上げた。
最もCO2排出量が増加したのはBMW 520d SEのオートマティック・モデルであり、以前のNEDC(New European Driving Cycle)におけるテスト結果から14%、17g/km増しの119g/kmとなった。
さらに、全モデルで燃費も悪化しており、前述の520dシリーズでは25.6km/ℓから22.2km/ℓへと変更されている。この燃費悪化によって英国の場合、このモデルをカンパニーカーとして使用するドライバーに対しては、3%の増税が科されることになる。
エントリーレベルのモデルにもこの影響は及ぶ。116d SEの場合、CO2排出量は94g/kmから111g/kmへと増加し、燃費は27.8km/ℓから23.8km/ℓへ変更された。
116d SEのオートマティック・モデルでは、いまやCO2排出量は99g/kmから116kg/m、燃費は26.3km/ℓから22.7km/ℓへと、それぞれ変更されている。
BMWではこの数値変更はWLTPテストによるものだとしており、より実際の走行条件に即したこのテストは、これまでのNEDCよりもさらに厳しいものだと考えられている。
2017年9月のWLTP導入以前には、CO2排出量は最大で15%増加すると考えられており、今回BMWが改定した数値における最大の増加幅は、その最大予想値に近いものだった。