CEOに聞くジープの将来 販売50万台増/車種拡大めざす 識者の見解は
公開 : 2018.04.21 08:10 更新 : 2018.04.21 11:01
ジープはランドローバーの2.5倍の大きさですが、欧州では販売が奮いません。SUV人気が高まる中、ジープの将来はどうなるのでしょうか?ジープのCEOと市場の専門家達に聞きました。ジープが掲げる販売台数の増加は厳しいのではという意見が大半のようです。
もくじ
ー CEOマイケル・マンリーの手腕
ー コンパスの登場
ー ラングラーの生産引き上げ
ー 48Vハイブリッドの導入
ー さらなるモデルレンジ拡大
ー 専門家の意見
ー ジープはどこまで高級市場に向かう?
ー 超高級より頑丈で実直なSUVに
CEOマイケル・マンリーの手腕
毎年のイースター。多くのジープ愛好家がユタ州モアブに集結し、挑戦的な荒野のオフロード・トレールを縫うように走り抜ける。
1967年に始まり、未だに愛好家のイベントとして続いているイースター・ジープ・サファリ(EJS)はとても重要な集会になった。だからここでジープは新しい習作デザインを発表している。
今年は7台のEJSコンセプトを展示した。そのうちの5台は、昨年発表された看板車種、新型「JL」ラングラーをベースにしたものだ。
これらのコンセプトモデルが商品化されるかについてジープは口を閉ざしているが、新車のヒントは与えてくれる。6月1日にはジープの親会社であるフィアット・クライスラー・オートモビル(FCA)が2023年に向けての5カ年計画を発表する。ここで詳細が明らかになるだろう。
ジープとジープCEOのマイケル・マンリーは、今のところ順調である。エデンブリッジ生まれのマンリーは、2000年にディーラー開発のヘッドとしてダイムラー・クライスラーに入社した。18年後、彼はFCAのふたつの宝石、ジープとラムを経営し、世界の自動車産業の中でもっとも職位の高い英国人のひとりとなった。
マンリーは2009年にジープのトップに就いた。当時、売り上げは40万台そこそこだったが、彼は前例のない早さでこれを成長に導き、昨年の売り上げは141万台。2009年の3倍以上だ。今やFCAの販売する3台に1台がジープのバッジを付けている。
この結果、FCAの販売台数ベスト6のうち5台がジープである。各モデルは20万台以上の売り上げを誇っている。そしてラムのピックアップ(これもマンリーの所掌だ)がナンバーワンである。