フォルクスワーゲン前社長が訴追 ディーゼル不正問題で 米
公開 : 2018.05.07 17:40 更新 : 2018.05.07 19:23
2015年9月までフォルクスワーゲングループCEOを勤めていたヴィンターコルンが、アメリカで起訴されました。組織的な違法装置の取り付けによる詐欺と大気浄化法違反の疑いが持たれています。アメリカでこの問題で起訴されるのはこれで9人目となりました。
詐欺と大気浄化法違反の疑い
フォルクスワーゲン前社長であるマーティン・ウィンターコルンは、ディーゼルゲートスキャンダルを知りながら黙認したとしてアメリカで刑事訴追を受けた。
2015年9月にVWグループCEOを解任されたウィンターコルンは3月にデトロイトの連邦裁判所で起訴されていたが、その内容は5月3日まで秘密とされていた。
70歳のウィンターコルンに対する起訴内容は、VWがアメリカの排ガス試験を欺くための違法装置を取りつけたことによる詐欺と大気浄化法違反の疑いであった。
アメリカ合衆国司法長官のジェフ・セッションズは「今日解禁するこの起訴状は、フォルクスワーゲンが違法な装置を取りつけた問題に会社のトップが関わっていたことに対するものです。これは非常に深刻な容疑であり、法律の及ぶ限り厳格に対処します」と述べた。
ウィンターコルンはディーゼルゲート問題でアメリカ検察に起訴された9人目の人物だ。すでにふたりが有罪とされ、アメリカ国内で収監されている。
ロイターによれば、デトロイトのアメリカ連邦地検はウィンターコルンを拘束していないとのことだ。起訴されたうちの6人がドイツ国内にいるが、通常は身柄の引き渡しには応じていない。