ゲームチェンジャー賞 自動車社会を一歩先に進めた5台+1社 AUTOCARアワード2018
公開 : 2018.05.27 10:10 更新 : 2021.03.05 21:37
この1年間のあいだに、世界を一歩先に進めたクルマたちを紹介します。韓国のキアやヒュンダイが新たなセグメントに参入したり、コンパクトSUVの理想形とも言えるボルボXC40が登場しました。最新のEVや自動運転を追求したモデルも取り上げています。
もくじ
キア・スティンガーGT
ー キア初のフラッグシップに
ー ダイナミックなFR
ボルボXC40
ー コンパクトSUVの理想形
ー 安全装備も満載
ヒュンダイi30N
ー ホットハッチ市場に参入
ジャガー I-PACE
ー 伝統的ジャガークオリティのEV
イノベーション・アワード:ウエストフィールド
ー バッテリー駆動の自動運転ポッドを開発
キア・スティンガーGT
キア初のフラッグシップに
この10年ほどの間にキアはどんどん強大になってきた。品質や質感は大躍進を遂げ、シティカーから7座のSUVに至るまで、ほぼすべてのクラスで主流メーカーの代用品と見られがちだったブランドから脱皮したのだ。
2006年にフォルクスワーゲンから移籍してきたデザインのチーフ、ピーター・シュライヤーがこの変革の立役者だ。昨年、われわれのスターメー・アワードを受賞したシュライヤーのおかげで、キアのデザイン言語には新風が吹き込まれ、今やこの韓国の自動車メーカーのクルマは、どれもみなとても魅力的なデザインになった。
しかし、キアにはフラッグシップと呼べるものがなかった。安くて信頼性が高いだけのクルマを作るメーカーというブランド・イメージを、もう一段高めるために必要なクルマだ。乗って走り出したとたんに「こりゃすごい」と叫んでしまうような。
新しいスティンガーGTは正真正銘のキア製である。この新型の重要性を見過ごしてはならない。長いボンネット、飛びかかるようなファストバックのルーフライン、沈み込んだ力強いスタンス、それに目を引く「タイガー・ノーズ」グリル(シュライヤー・デザインのアイコンだ)など、見た目のデザインだけでも魅力的だが、さらに魅力的なのは走り始めてからである。