マセラティ・エルドラド60周年 アイスクリームメーカーの広告塔
公開 : 2018.07.03 07:40
「マセラティ・エルドラド」は、欧州初となるスポンサーカラーのシングルシーター・レーシングカー。パニーニ・コレクションに所蔵されている貴重な1台を、18枚の写真でご紹介しましょう。
スポンサーシップの先達 写真18枚
マセラティ・エルドラドは、間違いなく、名車と呼べる1台だ。
1958年。モータースポーツの世界とはまったく関係ないブランドのスポンサードを受けた、ヨーロッパ初のシングルシーター・レーシングマシンである。
スポンサーについたブランドは、アイスクリーム・メーカーのエルドラドだった。
国際自動車連盟が割り当てたナショナルカラーではなく、パートナー企業のカラーリングが施されたという点で、今ではモータースポーツの定番となったスポンサーシップの先達と言える。
マセラティは、エルドラド・アイスクリーム・カンパニーのオーナー、ジーノ・ザネッティの命を受けて、レーシングマシンを製作。自身のブランドを国際的にプロモーションしたいと考えたザネッティは、モンツァで初開催される「トロフェオ・デイ・ドゥエ・モンディ」に参戦するため、シングルシーターの製作をマセラティに依頼したのだ。
マセラティが作り上げた420/M/58 は、イタリアンレッドではなく、エルドラドのコーポレートカラーであるクリーム色だった。側面には黒のボールド体で大きく企業名が記され、ノーズと小型ディフレクター下に小さなロゴが配された。さらに、ノーズ中央とリアフィン左右側面には、笑顔のカウボーイのイラストが描かれている。