「非凡な」17種類のエンジンたち 後編

公開 : 2018.09.30 06:10  更新 : 2019.05.04 13:03

ボンネットの下は今やカバーに覆われている場合も多いですが、エンジンそのものの外観はどれも似たり寄ったり。ところが、他と違うことを試みたエンジンも少なからず存在しました。ただし、量販モデルに積まれた成功例から、歴史の波間に消えたものまで、その顛末はさまざまです。

水平対向12気筒(1946年)

ポルシェがフラット12の流れの原点を築いたのは1947年、フェルディナント・ポルシェがチシタリアのための1.5ℓユニットに着手した時だ。それはイタリアのメーカーがグランプリマシンに載せるべく開発されたが、その複雑さゆえに日の目を見ることはなかった。この形式を世に出したのは1964年のフェラーリF1だったが、ボクサー方式ではなく、厳密に言えばバンク角180°のV12と呼ぶべきもの。ポルシェがル・マンを制した917に積んだのも、180°V12タイプだ。

やがてフェラーリは、F1マシンのイメージを反映するべく180°V12を搭載した市販車を発表。その名は365GT4BB。BBが意味するのはベルリネッタ・ボクサーだが、パワーユニットはフラットレイアウトではあってもボクサーエンジンではないのである。

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