元マセラティ・ワークス・トランポ、5796万円で落札 高評価のワケは?
公開 : 2018.10.04 07:10 更新 : 2020.12.08 18:12
マセラティ・ワークスが使用していた「フィアット製4台積みトランスポーター」。オークションで、この種のモデルとしては驚きの5796万円まで値を上げました。高価になったのは、ちゃんと訳があったのです。
text: Kazuhide Ueno(上野和秀) photo: BONHAMS
世界で最も有名なトランスポーター
レースの世界で裏方といえるトランスポーターだが、所属したチームによってはスターになることがある。
スクーデリア・フェラーリのトランスポーターは花形といえる存在でいつの時代でも高価で取引されることが多い。そんななかでマセラティ・ワークスが使用したトランスポーターがボナムス・グッドウッド・リヴァイヴァル・オークションに出品され注目を集めることになった。
この1956年製のフィアット・バルトレッティ・ティーポ642レーシングカー・トランスポーターが高額で落札されたのには理由がある。
まずマセラティ・ワークスチームで使用され、ファンジオのドライブでワールド・チャンピオンを獲得した250Fなどを積んで転戦していた。モデナでの役目を終え1958年にレーシング・コンストラクターのスカラブに引き取られ再びサーキットに姿を見せることになる。