ポルシェ356Bカレラ2 GSカブリオレ、1億円超え ボナムス・オークション
公開 : 2019.01.24 06:10 更新 : 2020.12.08 18:08
ポルシェを愛する真のエンスージァストにとって356は永遠のスター。その頂点に位置するのが4カム・エンジンを積むカレラ2です。ここ数年で世界的に値を上げていましたが、ついに1億円超えに。
text: Kazuhide Ueno(上野和秀) photo: BONHAMS
ポルシェ356カレラ系が熱い
ポルシェ356の極め付けといえる存在は複数ある。ボディタイプでいうとスピードスターが頂点に位置し、バブルがピークの頃は邦貨で5000万円を超える額で落札されたスターといえる人気を誇っていた。
そしてもうひとつの頂点が4カム(DOHC)エンジンを積むカレラGS/カレラ2系である。エンスージァスト好みのレーシング・ユニットは、少数のみの生産だったこともあり硬派な356ファンにとって憧れの存在であり続けている。それだけにバブルが始まるとまず5000万円超えを記録すると、続いて8000万円オーバーという驚異的な額で取引されてきた。
先頃アリゾナで開かれた「ボナムス・スコッツデイル・オークション」で最も注目を集めたのが1963年ポルシェ356Bカレラ2 GSカブリオレだった。人気の4カム・モデルであることに加え、これまた人気のオープンモデルとの組み合わせだけに、入札がヒートアップしたといえる。
この個体は1963年4月にドイツのオーナーにデリバリーされ、1965年に次のオーナーが購入。1972年8月に3人目のオーナーに変わり、1978年8月にオランダの愛好家のもとに移る。彼は1986年にボディのフルレストアを行い、その時に撮影された写真は今も残されている。