モーガン、イタリア資本へ トップに訊く理由と今後 そしてリスク
公開 : 2019.03.19 11:25
ジュネーブモーターショ2019の場において19年ぶりに新モデルを発表したモーガンは、イタリアの投資会社へ株を売却し、投資を受けることになります。ですがこれは悲しむべき話ではなく、モーガンにとって今後の発展を伝統と共に歩む重要な転換を意味します。
もくじ
ー モーガン新時代の幕開け 一問一答
ー 簡単に会社を売買される危険性
モーガン新時代の幕開け 一問一答
イタリアの投資会社、インベスティンダストリアルがモーガンに投資した額は公表されていない。
だがモーガンは「非常に重要な投資」としており、創立110周年の英国名門ブランドがさらなる新モデルの開発と販売を推進していくことができる。
AUTOCARはジュネーブにてモーガンのトップ、ドミニク・レイリーに今回の投資について聞いた。
ーーなぜ今回の合意に至ったのか?
「大規模な投資を受けた他の企業を見てください。この長期的な投資はわれわれにディーラーネットワークの形成と新技術の開発というチャンスを与えてくれます」
「自動車業界全体がより安全性などで新技術が溢れていく中、今回の投資によりわれわれの研究開発部門もその恩恵を受けることが可能となります。われわれの規模は以前と変わりませんが、今後も開発を行っていきます」
ーーインベスティンダストリアルはなぜモーガンに興味を?
「彼らがマルヴァーン・リンクにあるわれわれの本拠地を訪れた時に、彼らは工場や歴史、製造技術などに感動し、その伝統を絶対に変えてはならないと思いました。だが投資は行いたいと」
「われわれの本質の部分を変えることなく、行える投資は十分にあります。われわれはより多くの人材に投資を行いたいし、新たなビジターセンターも建設したいとも」
「工場自体も10エーカーある敷地の半分しか使っていないのでもっと施設を広げたいと思いました。博物館などの他の施設などの建設に関しても議会は非常に好意的で、大きな機会だとわれわれは感じました。彼らはわれわれがマルヴァーンという王冠の散りばめられている宝石だと言われました」
ーー経営面などへの変化は?
「経営チームの再編なしに今回の投資は実現しませんでした。今回の肝はこの投資が経営を支えることにあります。われわれのマネージングディレクター、スティーブ・モーリスとそのチームはこの投資において非常に重要な役割を果たしています。彼なしに今回の動きはあり得ませんでした」