ポルシェEVタイカン 開発チーム接触 出力/グレード、詳細が明らかに
公開 : 2019.04.01 12:07 更新 : 2021.02.10 17:27
英国のAUTOCAR編集部が、スウェーデン北部でテストしているタイカン開発チームを訪ねました。まだ非公式ながら、様々なスペックも明らかになりました。寒冷地テスト中の公式写真も公開されています。
もくじ
ー 最高グレードは600ps以上に
ー 1モーター/後輪駆動モデルの発売は未定
ー 車重は「パナメーラ・ハイブリッドと同程度」
ー 超急速充電施設の普及が待たれる
最高グレードは600ps以上に
ポルシェ初の電気自動車タイカンは、今年9月にフランクフルト・モーターショーで迎える正式発表に向け、広範囲にわたるテスト・プログラムの最終段階を迎えている。AUTOCARはその開発チームに接触する機会を得た。
AUTOCARはスウェーデン北部で行われているポルシェの寒冷地テストを訪ねた。技術的な説明やブレスリリース、なんらかの発表などは一切なく、開発の現場をのぞき見ただけだ。
しかし、2日間にわたる会話を通し、様々なことが分かった。タイカンの技術的な仕様が、これまで以上にはっきりと明らかになる写真も入手した。
ポルシェがテスラ・モデルSのライバルとして送り出すこのクルマは、9月の発表時には最高出力の異なる2種類の仕様が設定される。最初の納車は年内に始まる予定だ。
最もパワフルなバージョンは、当初から言われていたように600psを超える(おそらく630ps程度になるだろう)。パワーが低い方のモデルは、それより100psほど抑えられる。さらに少なくとも、もう1つのモデルが遅れて投入される見込みで、それは400ps台半ばになるだろう。
1モーター/後輪駆動モデルの発売は未定
実は4つ目のモデルも開発されているのだが、販売されるかどうかは分からない。
これはモーターを1基だけ搭載した後輪駆動で、最高出力は300psを超える程度だが、重量は大幅に軽い。「このモデルを生産するという決定は、技術的な問題ではなく財政的な問題にかかっている」とポルシェの広報担当者は言う。「市場が望めば、われわれは生産するでしょう」
いずれにせよ、2ドアのタイカンや、超スポーティなタイカンGTのようなモデルは、まったく計画されていない。
名称の付け方に関する戦略は興味を引くだろう。ポルシェはできるだけこのクルマに、従来のモデルに近い印象を与えたいと考えている。
そのため、性能が高い方から、タイカン・ターボ、タイカンGTS、タイカンS、そして標準モデルのタイカンというように、伝統的な命名法が採用される見込みだ。
ミッションEクロス・ツーリズモを市販化した車高の高いクロスオーバー・バージョンも計画されている。