トヨタ、電動化技術の特許を無償で提供 「今こそ協調の時」と声明
公開 : 2019.04.05 11:15
トヨタがこれまでハイブリッド車の開発で培ってきた電動化技術に関する特許を、他の企業に無償で提供すると発表しました。また、トヨタのシステムを使って電動車を製造する企業には、技術サポートも行うとのことです。
もくじ
ー 電動車の普及を加速させるため
ー VWグループも EVプラットフォーム他社供給
電動車の普及を加速させるため
トヨタは、約2万4000件近くの車両電動化技術に関する特許実施権を、他の企業に無償で提供すると発表した。電動車の普及を加速させるためだ。
無償提供される特許には、電気モーター、PCU(パワー・コントロール・ユニット)システム制御などに関する技術が含まれる。その大部分はトヨタがハイブリッド車の開発を通じて培ったものだ。同社はこれらの技術が、プラグイン・ハイブリッドや燃料電池車にも応用可能だと述べている。
トヨタはまた、同社が保有するモーター、バッテリー、PCU/制御ECUなどのシステムを使って電動車を製造する企業に、技術サポートも実施するという。このアドバイスによって「製品化する車両特性に応じた燃費/出力性能、静粛性といった商品力を高いレベルで実現」することができるとトヨタは言う。
トヨタ自動車取締役副社長の寺師茂樹は今回の決定について、次のように理由を語っている。
「ハイブリッド車など電動車普及の必要性を感じておられる多くの企業から、トヨタの車両電動化システムについて、お問い合わせをいただくようになりました。今こそ協調して取り組む時だ、と思いました」
「特にこれからの10年で一気に普及が加速すれば、電動車が普通のクルマになっていくでしょう。そのお手伝いをさせていただきたいと考えました」