アウディの将来 新CEOブラム・ショットが語る TT後継や自動運転/電動化
公開 : 2019.04.08 11:30
今年からアウディのCEOに就任したブラム・ショットが、アウディの将来、TTの後継、自動運転や電動化、そしてひとびとのモビリティの未来について語りました。
もくじ
ー CEOとしてのミッション
ー TTを含む、プロダクトの未来
ー クルマ購入のコスト増について
CEOとしてのミッション
ディーゼル不正で逮捕された前CEOの後任
ブラム・ショットは昨年、アウディの新CEOに就任した。この人事は、現在も継続中のディーゼル不正問題によるものだ。
彼の前任者だったルパート・シュタートラーは、ドイツ検察当局からアウディの排ガス偽装に関与した疑いで調べを受けて逮捕された。
ショットは昨年6月より一時的にCEOを代行していたが、12月には新たなCEOとして正式に任命された。
同氏はそれまでアウディの販売・マーケティング担当取締役を務めていた。
CEO就任について
「6月から(事業計画の)仕事に関わっていました。CEOに就こうと就くまいと、誰がCEOになろうと、それほど興味があったわけではありません。役職名は問題ではありません」
「ともかく、ただちに(計画に)取り掛かる必要がありました。暫定CEOに任命されたからというわけではありません」
アウディで行う改革
「わたしは、われわれが非常に過剰なサイクル・プランを背負っていたことに気付きました。商品構成はきわめて複雑でした。われわれはひとりひとりのお客様の要求すべてに応える製品ラインアップを揃えようとしていました」
「お客様中心に考えていましたが、その結果、やや過剰になっていたと思います。われわれはWLTPやEU7などの排ガス規制や、中国市場の需要、そのほか様々な要求すべてに応えなければなりません。対処することは非常に難しい」
「わたしは、複数のモデルのテイクレートが2%に過ぎないことに気付きました。そして言いました。このクルマを用意する理由があるのか? カスタマー・セグメントの中ではほんの少量に過ぎないのです」
「もう、そんなことはしないつもりです。2018年から2019年の間に、製品ラインアップの複雑すぎるグレードやトリムを27%整理しました」
「さらに続けていくつもりです。いつとは言えませんが、廃止すべきモデルもいくつかあると本気で考えています。エンジンの選択肢も減らします。おそらくディーゼルやガソリン・エンジンはこれ以上増やさず、電動化を進めていくことになるでしょう」
「投資が必要です。アウディは将来も本当に卓越したブランドにならなければなりません。電動化や自動運転の開発には資金が必要です。あらめる市場、あらゆるお客様のために、あらゆる仕様を揃えることは不可能です」
「マニュアル・トランスミッションのクルマを提供するためには7万ユーロ(約900万円)のコストが掛かるのです」