クラリオンを傘下に 仏フォルシア(Faurecia)とは?
公開 : 2019.04.15 14:10 更新 : 2021.03.05 21:28
クラリオンを買収した「フォルシア」って、どんな企業なのでしょう? CEOの言葉から、彼らが考えるクラリオンの魅力に迫りました。
もくじ
ー フォルシアとは
ー 「クラリオンは技術者集団」
ー 買収 3つのメリット
フォルシアとは
日本の音響機器メーカーとして知られるクラリオンを、世界的な自動車部品メーカーのフォルシアが買収した。
仏フォルシア社とは、PSAプジョー・シトロエン(当時)の部品部門「ECIA(エシア)」と、シートにこだわる人には馴染みのあった座席メーカー「ベルトランフォール」との合併により設立された自動車部品の大手サプライヤーだ。
本社所在地はフランスのナンテールで、主要株主はPSAである。
これまでは3つの事業グループ
・シート(従業員数:4.7万人)
・インテリア/HMI(3.8万人)
・排気ガスのクリーン化(2.4万人)
を柱にしてきたが、4つ目の事業部がこの4月に生まれた。
さいたま新都心にある旧クラリオンの本社を本部とする新組織で、フォルシア・クラリオン・エレクトロニクス(以下、FCE)を名乗る。「コクピット・エレクトロニクス」と「低速度域のADAS」に特化した部門だ。
新グループの名前は、「コクピット/ロースピードADAS」なんていう事業部名にすることもできたのに、あえてクラリオンの名を残したのが興味深い。
知っておいて欲しいのだが「FCE」の中身は、車載インフォテインメント(IVI)に強みを持つ下記の3社を統合したものなのだ。いずれも近年、フォルシアが買収をしている。
1. クラリオン
(日系OEMに強い)
2. 仏パロット・オートモーティブ社
(EUに強い、アンドロイド開発の専門家)
3. 中国コエージェント社
(中国系OEMに強い、安くものを作るエキスパート)
フォルシアを率いるパトリック・コラーCEOが、クラリオンを選んだ理由を明かしている。