ロールス・ロイス、価格公表せぬ限定車 天井に夜空 無着陸大西洋横断飛行を讃える

公開 : 2019.05.27 19:10

今から100年前、初めて無着陸大西洋横断飛行に成功した飛行機はロールス・ロイス製エンジンを搭載していました。そのエンジン名にちなんで名付けられた限定モデルが登場。天井には1919年当時の夜空が浮かぶ仕掛けも。

もくじ

100年の時を経て受け継がれるイーグルVIII
内外装は記録に挑んだ夜間飛行がモチーフ
チャーチルによる賛辞の言葉が刻まれたプラーク

100年の時を経て受け継がれるイーグルVIII

ロールス・ロイスは今年のコンコルソ・デレガンツァ・ヴィラデステで、限定モデル「コレクション・カー」の最新作「レイス・イーグルVIII」を公開する。

イタリア・コモ湖畔で24日から公開されているレイス・イーグルVIIIは、50台の限定生産。ロールス・ロイスによれば、その目的は「20世紀で最も重要な瞬間の1つである英雄譚を語る」ためだという。それは無着陸大西洋横断飛行の成功だ。

1919年6月(今から100年前の来月だ)、英国人飛行家のジョン・オールコックとアーサー・ブラウンは、改造した第一次大戦期の爆撃機ヴィッカース・ヴィミーでカナダ・ニューファンドランド島のセント・ジョンズを出発し、厚い雲や氷霧と奮闘しながら約16時間後にアイルランド・クリフデンに降り立った。その飛行機には20.3ℓ360psのロールス・ロイス製イーグルVIIIエンジンが搭載されていた。今回の新しい限定モデルの名前は、このエンジンに由来する。

内外装は記録に挑んだ夜間飛行がモチーフ

この特別なレイスのボディは濃淡2色のグレイで塗り分けられ、その境界には真鍮で線が引かれている。このカラーリングは、無着陸大西洋横断飛行が夜間に行われたことにちなんでいるという。

ホイールはポリッシュと「トランスルーセント・シャドウ」のペイントが組み合わされている。黒く塗られたグリルの羽根板は、偉業を達成した飛行機のエンジンカウルに倣ったという。

インテリアはブラックとグレーの革張りに、真鍮でアクセントが施されている。しかし、注目すべきはディテールだ。真鍮製のスピーカーカバーには、当時の推定飛行距離(1880マイル:約3000km)が書かれ、ドアの装飾にも真鍮が使われている。

ダッシュボードに装備されている時計は、氷で覆われたような背景に、夜はグリーンの光でほのかに輝く。これは飛行機の氷で覆われた計器板と、グリーンの照明が灯る操作パネルを模したという。

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