1億円超え 幻のベントレー・ブリザードを復刻生産 英国の新興企業
公開 : 2019.06.11 12:06
生産化されずスケッチのみが残された1950年の「ベントレー・ブリザード」。英国の新興メーカーが同時代のコンチネンタルをベースに復刻生産。15台限定で、価格は1億円超え。
もくじ
ー 生産化されず 2シーター・スポーツカー
ー エンジンの改良 ベントレーが協力
ー 1台ずつ製作 注文に合わせて
ー ベース車 スクラップ/放置車両
生産化されず 2シーター・スポーツカー
英国コベントリーのブリザード・モーターカーズが、1950年にデザインされながら生産されなかったベントレーのモデルをベースにした2シーター・スポーツカーを発表した。
会社名の元となったベントレー・ブリザードとは、当時チーフ・プロジェクト・エンジニアを務めていたイヴァン・エヴァンデンが製作した小冊子によると、ジャガーKX120をライバルとする軽量コンバーチブルで、当時の世界最速の量産車として構想されたという。
そのコンセプトを伝える物理的な形跡は、デザイナーのセシリー・ジェンナーが描いた2枚のスケッチだけだ。そこにはベントレーのトレードマークであるクロームのグリルと丸型ヘッドランプを持った、長くて低い2シーターのコンバーチブルが描かれている。
このクルマは、ベントレーMkVIIIのシャシーをベースに製作される予定だった。しかしその計画は、スポーツカーよりも初代コンチネンタルのような高級サルーンの方が将来的に成功が見込めると判断した経営陣によって中止されてしまう。
計画の詳細や技術的データは現存していないにも関わらず、ブリザード・モーターカーズはこの忘れられたスポーツカーを、現代の厳しい安全基準や法規制に適合させ、15台限定で復刻生産すると発表した。ベントレーの合意も得ているという。