車名に秘められたゆえん 23選 後編 フィアット「500」からトヨタ「カローラ」まで
公開 : 2019.06.22 16:50 更新 : 2021.02.02 12:51
AUTOCARの読者なら、車名が付けられた理由までご存知の方も多いでしょう。ポルシェを代表するクーペが「911」となった理由は有名だといえます。自動車メーカーにとっての新車とは、自分の子供のような存在、というのはいい過ぎかも知れませんが、名前を決める大変さは想像に難くありません。
フィアット「500」
ポップなスタイリングのフィアット500だが、オリジナルは1957年に発表されたリアエンジンのコンパクトカー。戦後のモータリゼーションを支えるべく、安価で小さく、ベスパなどスクーターからのステップアップ層をターゲットに設計されたクルマだった。
オリジナルモデルは479ccの2気筒エンジンを搭載し、最高出力は13ps。500の車名は、排気量を四捨五入した数字から来ている。当時のフィアットでは一般的な手法であり、633ccの4気筒エンジンを搭載したクルマは、650ではなく、600と名前がつけられている。
後期モデルではフィアット126譲りの594cc2気筒エンジンに変わっているが、モデル名は500のまま。末尾につく「R」は、そのクルマの進化版を表している。イタリア語で刷新を意味する、「Rinnovata」の略だ。