新型ベントレー・フライングスパー 雨のグッドウッド・ヒルクライムを体験
公開 : 2019.07.10 20:10
生憎の雨に見舞われた日曜日、グッドウッド名物ヒルクライムに出走する新型ベントレー・フライングスパーに、AUTOCAR記者が同乗しました。パフォーマンスと安定性にはすっかり感心させられたようです。
もくじ
ー プラットフォーム、パナメーラと共有
ー 豪華な車内で感じる強烈なパフォーマンス
ー 2568万2400円という価格にも納得
プラットフォーム、パナメーラと共有
7月7日の朝10時45分、AUTOCARは雨が降る中、グッドウッドの名物ヒルクライムに参加した。
それまで多くの旧いバイクやクルマが濡れた路面にふらついたり蛇行しながら走る様子を散々見てきた後のことだった。
だが、心配はしなかった。われわれが乗る新型ベントレー・フライングスパー(最高出力635psのW12エンジン搭載)を運転するのは、クルーに本拠を置くベントレーでヴィークル・ダイナミクス部門のトップを務めるアンドリュー・アンスワースという本物のエキスパートだったからだ。
そしていずれにせよ、この恐ろしいクルマのスタビリティおよびトラクション・コントロールは、このような難しい状況に備えてチューニングされている。
さらに言えば、このフライングスパーは、フォルクスワーゲン・グループの大型車用プラットフォームであるMSBアーキテクチャをベースに、完全に新設計された。つまり、多くの要素をポルシェ・パナメーラと共有しているということだ。
これに対し、先代のフライングスパーは、今は亡きフォルクスワーゲン・フェートンと関係性が深かった。そのため、パッケージングやタイヤ・サイズなどの点で、設計に多くの制限が課せられていた。
しかし、間もなく発売される新型フライングスパーでは、シャシーやサスペンションのセットアップがMSBのプログラムに含まれているため、ベントレーのエンジニアはポルシェとの密接な協力のもとに開発することができた。
「実際には、一般的な意味で言う単なるプラットフォームではありません」とアンスワースは語った。
「なぜならMSBは非常に柔軟性が高く、開発するクルマに合わせてディメンションをまったく変えることができるのです」