ジャガー・ランドローバー 2年以内に5車種の新型車 生き残り賭け
公開 : 2019.08.13 06:00
2020年から2022年に向けて、JLRの新しいMLAアーキテクチャを採用した新型車が、続々登場する予定です。その中には待望のディフェンダーやレンジローバーのフルモデルチェンジや、電気自動車となるジャガーXJなどが含まれます。
もくじ
ーMLAアーキテクチャ HVやEVにも
ーソフトウェアの無線アップデート機能も
ー次期型ジャガーXJは超高級EVに
ー「ロードローバー」の車名は未確定
ーバッテリーやモーターも英国内で生産
ーJLR 発売予定の5車種の新型車
MLAアーキテクチャ HVやEVにも
ジャガー・ランドローバーが、今後2年間に5台の新型車を投入する計画を明らかにした。それには多額の投資も伴う。すべては財政を好転させ、将来の安定した状態を築くためだ。
まず、3つのまったく新しいモデル・シリーズが設定される。新型ディフェンダー、高級SUVのJペース、そしてロードローバーという車名がうわさされているクロスオーバーだ。さらにJLRのエンジニアたちは、ジャガーXJの後継として新しい電気自動車サルーンを開発しており、2020年には発表される見込みだ。そして2022年までには、第5世代の次期型レンジローバーも登場する。
これらの新型モデルはすべて、JLRが新開発したMLAアーキテクチャをベースとする。このフレキシブルなアーキテクチャは、マイルドハイブリッド、プラグインハイブリッド、純粋な電気自動車ドライブトレインのいずれにも適応できる。
同社の公式文書によると、完全電気自動車のレンジローバーおよびディスカバリーも、2025年までに投入されるようだ。しかし、完全電動ディフェンダーの計画は今のところない。
内燃エンジン搭載モデルも、ランドローバーの「3本柱」と呼ばれるレンジローバー、ディスカバリー、ディフェンダーには残される。しかし、2025年までにはマイルドハイブリッドまたはプラグインハイブリッドを組み合わせたものだけになる。
ソフトウェアの無線アップデート機能も
MLAベースのモデルには、SOTA(ソフトウェアの無線アップデート)機能が搭載されるという情報も入っている。電動化されたアークテクチャに搭載されている14個の「モジュール」が、インターネットにつながるという。
SOTAの採用によって、保証クレームを減らしたり、ある種のリコールは実施しなくても済むようになると、JLRでは言っている。サービスの必要な時期を知らせたり、あるいはユーザーが加入する保険も提供することができるという。車載ソフトウェアのアップグレードや、車内で金銭の受け取りや支払いを行うサービスも計画されている。このように現実世界で使われる車両から得られるデータを、将来の新型車開発にも役立てたいとJLRは語っている。
最初に発表が予定されているJLRのニューモデルは、新型ディフェンダーだ。今年中に新しいスロヴァキアのニトラ工場で生産が始まることになっている。新アーキテクチャを使った新モデルを、新工場で新たに雇用した多くの従業員たちが生産するということで、新型ディフェンダーのプロジェクトはJLRにとって大きな挑戦となる。
しかし、AUTOCARがスクープとして報じたとおり、3種類のボディが用意される新型ディフェンダーは、利益率の高い高級ファミリーSUV市場で、非常に大きな可能性が期待できる。