VW IDバギー ペブルビーチでオフロード走行 市販可能だが時期は未定
公開 : 2019.08.19 21:10 更新 : 2019.08.20 21:05
フォルクスワーゲンはEV用のMEBプラットフォームを使用したIDバギーを、ペブルビーチでオフロード走行展示しました。e.Goモバイルというスタートアップ企業が開発、生産を担当しますが、具体的な市販時期は未定とのことです。
もくじ
ーMEBアーキテクチャ使用 市販化準備中
ー70%準備完了 IDと同等サイズで4WD化も
ードアやルーフなし 耐候性の高いインテリア
ー基本に立ち返るミニマルなインテリア
ーIDシリーズで過去のモデルを再現も
MEBアーキテクチャ使用 市販化準備中
フォルクスワーゲンのIDバギーは、現在開催中のモントレー・カーウィークにおけるペブルビーチ・コンクール・デレガンスでオフロード走行展示が行われた。メイヤーズ・マンクスにインスパイアされた電動2シーターがビーチを疾走し、1960年代のオリジナル・モデルとともに展示された。
3月のジュネーブ・モーターショーで初公開されたIDバギーはフォルクスワーゲン・グループのMEBアーキテクチャを使用し、ID3ハッチバックとともに今年中に生産が開始される。
市販型のIDバギーはまだ公の場に登場していない。少数かつ低コストのスタートアップであるe.GoモバイルがMEBプラットフォームのライセンスを取得し、IDバギーの開発および製造を担当しているとのことだ。
セールス&マーケティングを統括するユルゲン・スタックマンがジュネーブで語ったところによれば、IDバギーは市販化も「可能な段階」に達しているという。「ショーカーではなく、すでに準備ができている」と付け加えたが、フォルクスワーゲンのバッジをつけて販売されるかどうかは不明だ。
70%準備完了 IDと同等サイズで4WD化も
デザインチーフのクラウス・ビショフはAUTOCARに対し、このクルマが「70%準備完了」としている。スタックマンによればフォルクスワーゲンがデザインし、開発、生産はe.Goモバイルが担当するという。
IDバギーはリアに搭載されたモーターにより205ps、31.5kg-mを発生し、0-100km/h加速は7.2秒、最高速度は160km/hとなる。このエネルギーは62kWhのバッテリーから供給され、WLTPサイクルで250kmの走行が可能だ。
後輪駆動のパワートレインはオリジナルのバギーに使われたビートルのものと同様だ。しかしフォルクスワーゲンによれば他のIDモデルと同様にフロントアクスルにもモーターを搭載し4WD化される可能性もある。
IDバギーは全長4063mm、全幅1890mm、全高1463mmであり、ID3よりも若干短く、幅広く、低い。ホイールベースは2650mm、最低地上高は2400mmであり、18インチのホイールに大型のオフロードタイヤが取りつけられる。コンセプトカーは2シーターだが、ふたり分のリアシートが追加される可能性もある。
ドアやルーフなし 耐候性の高いインテリア
ビショフはこのバギーについて「モダンで古臭さはない」としている。そして彼は「われわれはオリジナルのバギーの精神を受け継ぎながら、フレッシュで新しいデザインを与えました」と付け加えた。
大型のフロントバンパーや円形のLEDヘッドライトはメイヤーズ・マンクスのバギーとも共通する。フロントのウインドスクリーンは自立式で、高いリアエンドにはタルガ風のロールバーが取りつけられる。
ドアは存在しないが、側面は低くなっており乗り降りはしやすい。また着脱式のカバーにより、日光や雨を遮ることができる。市販型のそれはよりしっかりとしたものになることが予想されている。
ミニマリストなインテリアには耐久性に優れる素材が使われている。シートには防水生地が使われ、排水用のドレーンも設けられている。