あおり 殴打されそうになったら、どう対処?  トラブルはちょっとした工夫で回避

公開 : 2019.08.23 08:53  更新 : 2019.09.04 17:13

「あおり運転」。もし路上でトラブルになり、相手が殴りかかろうとしてきたら、どう対処すべきでしょうか。また、そもそもトラブルにならないコツは? 清水谷 渉が考察。

まずは、あおられない運転をすること

text:Wataru Shimizudani(清水谷 渉)

最近、ニュースで何かと話題になっている「あおり運転」。まず大事なことは、あおられない運転をすることだと筆者は考える。

以下に述べることを、まず読んでいただきたい。「当たり前のことをいうな」と思わずに。当たり前のことであるにもかかわらず、実はできていないひとが多い。

相手をムカッとさせないことが肝要。
相手をムカッとさせないことが肝要。    近藤浩之

法定速度を守ることは大事だが、まわりのクルマの動きを見ながら、流れに乗った走りを心がけよう。

また、高速道路の右側車線は「追い越し車線」だから、いつまでも走り続けるのはやめよう。追い越しを終えたら、すみやかに左側の走行車線に戻ろう。

一般道でも高速道路でも、走行中は前方を注視するのも大事だが、ミラーで後方の確認も怠りなく。追い越し車線を走行中に後続車が迫ってきたら、安全を確認しながらすみやかに車線を譲ろう。

車線の合流時は、1台ずつ仲良く。合流後は、窓を少し開けて手を上げるなどの「感謝の気持ち」も忘れずに。

車線変更時に後続車との車間が近かったなと思ったときも、後続車からパッシングやホーンを浴びせられる前に上記の動作などを行おう。

こうした、ちょっと大げさかなと思われる運転が、相手をムカッとさせることなく、結果的にあおられない運転につながっていくのだ。

あおり運転に遭遇したら、どうする?

こちらに落ち度はないと思っていても、あおり運転を受け、車線を譲ったにもかかわらず進路を妨害され、前方でクルマを停止して相手がクルマから降りてきて、こちらに向かってきた場合、どう対処したら良いのだろうか?

できれば、クルマにはドライブレコーダーを装着しておきたい(それも前後に装着しておくのがベターだ)。装着していなければ、携帯でもスマホでも良いから相手のクルマや人物を撮影しておこう。

ドライブレコーダーが、抑止にも記録にも役立つ。
ドライブレコーダーが、抑止にも記録にも役立つ。

危険な運転者に追われた場合は、一般道だったらコンビニでもファミレスでも、場合によってはコインパーキングでもいいから、とにかく安全な場所に駐車しよう。なるべくなら、ひとがたくさんいる場所が良い。

高速道路だったら、パーキングエリアやサービスエリアなど、事故に遭わない安全な場所に退避したい。

前をふさがれて道路上に停止してしまったら、まずはハザードを点灯。もちろんエンジンは切らず、ブレーキランプも踏みっぱなしが良い。相手が挑発してきても、窓は絶対に開けない。ドアロックも解除しない。

イラついた相手が愛車を蹴ったりしてボディが傷ついても、まずはガマン。自分と同乗者を、まずは守ろう。動画などを撮影し続けることも良いだろう。

そして、すぐに110番通報して、現在地や状況を速やかに伝えること。同乗者がいる場合は、停止させられる前から通報しよう。

SNSなどに投稿するのは、自己責任で。誤った情報で新たなトラブルを引き起こすこともあるので、まずは警察に任せよう。

あおり運転の対処に王道はない。あおり運転に遭わないためにも、前述のような慎重な運転を心がけたい。

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