2019年後半 英国版これから登場予定のニューモデル 一挙ご紹介 10月分 前編
公開 : 2019.08.24 18:50 更新 : 2021.03.05 21:36
今年も半ばを過ぎましたが、英国市場ではニューモデルの登場が続きます。日本でもお馴染みのモデルから、あまり聞いたことのないようなモデルまでご紹介する10月デビュー分前編です。実感するのはいま自動車業界が直面する大きな変化でしょうか。
アストン マーティン・ヴァルキリー
レッドブルF1チームとともに開発が行われたハイパーカー、アストン マーティン・ヴァルキリーはシルバーストンサーキットでグランプリマシン同等のラップを刻めるよう創り出されたモデルだ。
ヴァルキリーが積むのは、1014psを発揮し10500rpmを許容する軽量なコスワース製6.5L V12エンジンをベースにした過激なガソリンハイブリッドエンジンであり、その合計出力は驚愕の1177psだとされているが、車重1t程度と見込まれるこのクルマにとって、決して悪い組み合わせではない。
まるでレーシングマシンのようなスタイリングをしたヴァルキリーでは、このV12エンジンもボディ骨格を形成する構造部材であり、ギアボックスとともに直接ボディタブにボルト固定され、サスペンションはエンジンから吊り下げられる形となる。
さらに、エンジンとギアボックスの間に設置された電気モーターもボディ強度の確保に寄与しているが、この電気モーターはF1マシンのようなエネルギー回生システムによってブレーキング中、ヴァルキリーの軽量バッテリーへとエネルギーを回生している。
エアロダイナミクスを手掛けたのは、孤高のF1デザイナー、エイドリアン・ニューウェイが残したチームであり、最高速では1816kgものダウンフォースを発生させるという。
アストンでは公道仕様のヴァルキリーを150台、サーキット専用モデルとなるヴァルキリーAMR-Proを25台創り出す予定だ。
価格は公表されていないが、200~300万ポンド(2億6100万円~3億9150万円)ほどになると予想されている。
ベントレー・ベンテイガ・ハイブリッド
ベントレー初の電動化モデルがSUVだとしても驚くには値しない。ベンテイガPHEVはベントレーにEV世界への扉を開くとともに、2020年登場予定のEVスポーツカーの先駆けとなるモデルでもある。
ベンテイガのハイブリッドモデルが採用するのは、ポルシェ・カイエンS E-ハイブリッドに由来する、3.0L V6スーパーチャージャーエンジンと電気モーターを組み合わせたシステムであり、449psを発揮するこのパワートレインのEVモードでの航続可能距離は26kmとなる。
W12ガソリンモデルとV8ターボモデルとのスタイリング上の違いは、追加された充電用ポートだけだ。
BMW 1シリーズ
落ち着いて欲しい。
3代目となるBMW 1シリーズはFFなのだ。BMWでは、FF化によって、このアウディA3のライバルモデルの動力性能をより軽快でシャープなものにするとともに、キャビンとラゲッジスペースを拡大し、軽量化と車両生産コスト、さらには販売価格の低減を実現することができたとしている。
ミニと共用するプラットフォームに、それぞれ3気筒と4気筒がラインナップされるガソリンとディーゼルエンジンを組み合わせた1シリーズには、最新の3シリーズで実用化されたいくつかの新たなテクノロジーも採用されている。
心配も無用だ。
フラッグシップモデルとなる四輪駆動のM135は、306psを発揮し、0-100km/h加速を5秒以下でこなす。