独断と偏見で選ぶ 英国版AUTOCARお気に入り50台 5〜1位 前編

公開 : 2019.09.08 10:50

今回だけはジャーナリストのルールを無視して、英国版Autocar編集部が独断と偏見で選んだいま英国で購入することの出来る新車ベスト50台をご紹介します。ランクインした多くが納得のモデルであり、最後に残った5台にもご賛同頂けるのではないでしょうか。いよいよトップ5の発表です。

トップ5の共通点

この5台が本当に英国で販売されているなかで最高の存在だろうか? おそらくそうではないし、それが今回の目的でもない。

最高のドライバーズカーでもなければ、もっとも期待を上回るパフォーマンスを発揮したわけでもなく、使われているパーツを考えれば奇妙に思えるほど素晴らしい出来栄えを誇るわけでもない。

公道での600LTには自制心が求められるが、STであればほとんど不要だ。
公道での600LTには自制心が求められるが、STであればほとんど不要だ。

この5台に共通する最高のものとはただひとつ、ただ単にわれわれが最高だと評価したという事実だけだ。

それがフォードフィエスタのとなりにマクラーレン600LTが登場し、4ドアのディーゼルサルーンがミッドシップの2シータークーペに戦いを挑んでいる理由であり、長年にわたりもっとも高い実用性を誇るスポーツカーだと評価されてきたモデルが苦戦する理由となっている。

だが、「ファン・トゥ・ドライブ」という点で見れば、この結果もAutocar読者にとっては決して驚きではないだろう。

高く評価しているにもかかわらず、トップ50にさえランクインできなかった多くのモデルが存在するなかで、この5台を特別な存在にしているのは、本能的なドライビングの楽しさであり、われわれのような生粋のクルマ好きにとって、この5台は最高の楽しみを与えてくれるからだ。

まずはフィエスタ

例えばフィエスタだが、もちろんわれわれが選んだのはSTであり、このクルマはその独自の魅力によって見事トップ5にランクインしているが、それはすべてのフィエスタに共通するものでもある。

昨年、英国におけるフィエスタの販売台数はフォードで2番目に売れたモデルを50%も上回ったという事実が、このクルマの魅力を証明しているだろう。

フィエスタのキャビンはクラストップのホットハッチにも引けをとらない。
フィエスタのキャビンはクラストップのホットハッチにも引けをとらない。

もちろんこのクルマが魅力的で維持費も安く、手ごろな価格で手に入れることができるというのもその理由に違いないが、フィエスタがもたらすドライビングの楽しみというものも、見逃すわけにはいかない。

1.0Lエンジンを積んだフィエスタに乗り換えた地元で看護師をしている知り合いの女性は、このクルマに夢中だ。彼女は特にクルマに興味がある訳でもないが、「フィエスタを運転するのは本当に楽しい」と話しており、フォードにとっては最高の誉め言葉ではないだろうか。

STに乗ってウェールズに広がるワインディングを走り回り、他の狭苦しい4台に苦も無く付いていくことが出来たという事実がまさにこのクルマの魅力を示しているのであり、言うまでもないが、それは非常に楽しい旅となった。

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