マツダ・デミオ→マツダ2 車名が数字に変わるワケ ユーザーの反応 ロードスターの今後は
公開 : 2019.09.20 11:45 更新 : 2019.09.20 16:47
CX-30が国内発表。マツダ車の名前が、アテンザ/デミオなどの「ペットネーム」から数字やアルファベットの車名になりつつあります。ワケは? ユーザーの反応は? 加藤久美子が調べました。
ペットネーム→世界共通の数字車名へ
そのスタートとなったのは2012年に国内販売が開始されたクロスオーバーSUVのCX-5で、以降、CX-3/CX-8とデビューしている。
海外向けにも中国専売車種を含むCX-4(旧CX-7)やCX-9といったモデルもある。
実際、このCXシリーズの統一感はなかなか強烈で、クルマにそれほど詳しくない人には全部同じに見えると言われそうだ。
「統一感」を出したいというマツダの狙い通り? なのかもしれないが。
そして、CXシリーズの成功に続き、2019年5月には旧アクセラが「マツダ3」を名乗ることが発表された。
その後、7月にはアテンザが「マツダ6」となり、デミオも「マツダ2」という車名に変わった。
これら乗用車系のモデルは「CX-◯シリーズ」よりもさらにシンプルに、「マツダ+数字」にすべて置き換えられつつある。
狙いは「統一感を強め、マツダ車としての価値を高める」ことにあるという。
車名に統一感を持たせることで、マツダ車全体のイメージ発信力を高めるということなのだろう。
もちろん、早くから欧州に進出していたことから、欧州志向、世界戦略を狙っての車名変更ということもあるようだ。
欧州 ペットネームより数字車名が主流
マツダが早くから進出していたドイツを中心とする欧州では数字またはアルファベット+数字を組み合わせた車名が主流となっている。
メルセデス・ベンツやBMW、アウディではいずれも無機質な車名ではあるが、車名から車格や排気量(近年は単純に排気量を示す数字が使われにくい傾向にあるが)がすぐにわかる統一感もある。
フォルクスワーゲンはかつて、タイプ1(初代ビートル)やタイプ181など数字車名が主流だった時代もあったが現在はペットネームが主流だ。
これには「多くの人に愛されるクルマになって欲しい」という社名の通り、国民車としての価値に沿った名づけポリシーとのことだ。
ペットネームの場合、販売国によってはネガティブなスラングを意味する言葉になる場合もある。
何よりその国ですでに登録されている名前の場合は商標権侵害になる可能性も高くなる。
ペットネームを付けようとする場合、数多くの車名案を出して販売予定の国それぞれで商標登録されていないかどうか? これを調べるには、大変な労力が必要となる。
ましてやそのクルマが世界戦略車であり多数の国で販売されるようなクルマであるほど、より大変になる。
社名+数字であればその危険性はほぼゼロ。数字を商標登録できないし、そもそもマツダ以外に「マツダ」を自動車の車名に使える企業は存在しない。
そういえばレクサスも、アルファベット+数字の車名である。