EV版ボルボXC40 電動パワートレインの画像が公開 実車発表は10月 

公開 : 2019.09.26 22:50

ボルボXC40の電気自動車版が10月16日に発表されます。その前に、電気モーターやバッテリーパックを組み合わせたパワートレインの画像が先行公開されました。

前後にモーター/床下にバッテリー

ボルボは、XC40の完全電気自動車バージョンを10月に発表する。この同社初となるEVは、ボルボが「これまで製造したクルマで最も安全性の高い1台」になるという。

このスウェーデンの自動車会社は、販売する車両の半数を2025年までに完全な電気自動車にすることを目指している。ただし、フォルクスワーゲンのようにEV専用モデルを開発するのではなく、既存モデルのEVバージョンを作ることに注力しているようだ。

ボルボXC40
ボルボXC40

コンパクトSUVのXC40は、現在ボルボで最も人気の高いモデルだ。その電気自動車バージョンが、10月16日に発表される。まだ技術的な情報はそれほど明らかになっていないが、現在のEVトレンドに則り、車体の前後に1基ずつのモーターを搭載し、フロア下にバッテリーを積むというレイアウトを採用する。

最新の運転支援システムも導入

だが、安全性に定評のあるボルボは、この新型車もこれまでと同じように安全なクルマに仕立てようと尽力した。ボルボの安全性に関する開発を統括するマリン・エコーム副社長は、次のように述べている。「電気モーターであろうと内燃エンジンであろうと、いかなる動力源を使用しようとも、ボルボのクルマは安全でなければなりません」

ボルボのコンパクト・モジュラー・アーキテクチャ(CMA)プラットフォームを使うXC40のフロント部は、エンジンが取り除かれるにあたり設計が見直された。さらにボルボは、バッテリーをアルミニウム製のケージで囲い、それをボディの構造体に組み込むという「独自の」新しい安全構造を開発。これによってバッテリーの周囲に衝撃吸収ゾーンを設けることができ、重心も下げることが可能になったとボルボは言っている。

EV仕様ボルボXC40
EV仕様ボルボXC40

電動パワーユニットを搭載する車体後部にも補強が施された。衝突による衝撃を、乗員のエリアに伝えないようにするためだ。

ボルボ初の市販電気自動車となるXC40のEV仕様は、ボルボの新しいADAS(アドバンスト・ドライバー・アシスタント・システム)プラットフォームを初めて装備するモデルにもなる。多数のカメラやセンサー、レーダーで構成されるこのシステムは、将来の自動運転技術に発展することを見据えて設計されている。

ポールスター2より動力性能は控えめ?

電動パワートレインについての詳細は明らかにされていないが、おそらく姉妹ブランドのポールスターが今年2月に発表したポールスター2で使われているものと、多くを共有すると思われる。XC40と同じCMAプラットフォームを使用したポールスター2は、27個のモジュールで構成された容量78kWhのバッテリーパックを搭載している。

パフォーマンスを重視したポールスター2は、2基のモーターが合計で最高出力408psと最大トルク67.3kg-mを発生し、「目標」航続距離はWLTPサイクルモードで500kmとされている。しかし、XC40のEVがこれと同等のパワーやトルクになる可能性は低い。ボルボとポールスターでは目標やターゲットとする市場が異なるためだ。

ポールスター2
ポールスター2

間もなく登場するEV仕様は、先に発売されているプラグインハイブリッドのXC40 T5ツインエンジンに続く、XC40で2番目の電動化モデルにあたる。

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