【ラリーシーンから派生】トヨタGRヤリス、1月に披露 東京オートサロン2020で
公開 : 2019.12.17 10:50 更新 : 2021.03.05 18:46
トヨタがヤリスの高性能モデルを、2020年1月の東京オートサロンで初めて披露する予定です。世界ラリー選手権での経験を盛り込んだ、新しいハイパフォーマンスモデルとなります。
東京オートサロンで披露されるGRヤリス
新しいモデルにはトヨタの世界ラリー選手権の経験から開発された技術が組み込まれることとなる。
GRスープラに続き、トヨタのGazoo(ガズー)レーシングブランドのGRスポーツカーラインの2番目のモデルとなるGRヤリスは、1月10〜12日に東京オートサロンで初めて披露される。
当初は、12月初めのラリー・オーストラリアで発表される予定だったが、壊滅的な山火事が原因でイベントがキャンセルとなっている。
GRヤリスに関する技術情報はまだ公開されていないが、ヤリスWRCで参戦し世界ラリー選手権のタイトルを獲得したチームから学んだ「すべての技術、知識、経験を取り入れた」とトヨタは述べている。
現在テスト中のこのモデルは、コード「GR-4」を特徴とするカモフラージュを施されていて、WRCバージョンを継承した4輪駆動エンジンを搭載することが予想される。
トヨタが公表したビデオには、同社のCEOであり、マスタードライバー「モリゾウ」として活躍する豊田章男が、GRヤリスのテストドライブをする様子が映し出されている。
プロトタイプモデルは、12月15日に日本で開催されるトヨタガズーレーシングフェスティバルにも登場する。
モータースポーツ活動との関係性を強める
限定版として発売されたスモールハッチのトップグレードモデル、ヤリスGRMNを継承するこのGRヤリスは、ヤリスGRMNよりも多く生産され、「ホモロゲーション・スペシャル」として、次世代のヤリスWRCのベースとなる可能性も高いだろう。
画像からは、既存のヤリスのスタイルを引き継いでいることがわかるが、かなり幅の広いリアホイールアーチと、高性能モデルに合ったアグレッシブなボディキットが追加されている。
カモフラージュの柄からも、最近復活したスープラなどのホットな高性能モデルとの関係性が感じられる。
新しいヤリスの発表時に、トヨタのエグゼクティブ・プレジデントを務めるマット・ハリソンは、AUTOCARの取材に対し次のように述べている。
高性能バージョンは、トヨタの公道用市販モデルと、Gazoo(ガズー)レーシングでのモータースポーツ活動との関係性を強めるものになる、と。
近年、トヨタは高性能モデルの開発に対し、Gazooレーシングのブランドイメージを展開することに力を入れている。
GRエンブレムが与えられたライトチューンのものの上には、ハードコアなGRMNを設定。「本物のスポーツモデル」という位置付けを取っている。
またGRスポーツ・グレードを各モデルにも提供。メカニカルな部分での変更はないものの、スタイリング上のスポーティさを演出している。
ちなみにトヨタは、2018年に世界ラリー選手権でマニュファクチャラーズ・タイトル(自動車メーカーとしての優勝)を獲得。
ヤリスWRCをドライブしたオット・タナクはドライバーズ・タイトルを獲得した。