【まさにバーゲン価格】アウディRS5 自然吸気V8搭載! 中古車、メンテナンス履歴に注意
公開 : 2019.12.30 08:50
アウディRS5の中古車バイヤーズガイドです。そのパフォーマンスを考えればお買い得としか言いようのないこのクルマですが、実力を発揮させるためには十分なメンテナンスが欠かせません。購入時に注意すべき点、購入後に必要なメンテナンスのポイントをご紹介します。
注目する価値
わずか69psしかない新車のフォード・フィエスタ1.1スタイル 3ドアと、8年落ちとは言え、自然吸気で450psを発揮するアウディRS5 4.2 V8クワトロ Sトロニック・クーペが同じ1万4000ポンド(199万円)で購入できるなど本当だろうか?
そう思うのも無理はないが、だからこそRS5には注目する価値があるのだ。
確かに、この車両は決して少ないとは言えない24万5000kmもの距離を走破しているが、明らかにそのほとんどは高速道路上で重ねられたものだ。
驚いたことにワンオーナーで完ぺきなメンテナンス履歴を持つこのクルマには、新品のピレリPゼロが装着されており、エンジンのカーボン除去まで行われている。
さらに、新車時であれば6万5000ポンドにも達する数々のオプションまで装備しているが、このクルマはオーナーにそれだけの価値を感じさせ、完ぺきな満足を与えることに成功していただろう。
「掘り出し物」としても良かったが、コンディションと来歴を重視する目利きならいざ知らず、より新しく価格も高いフェイスリフト後のモデルよりも、初期のRS5に狙いを定めているようなひとびとにとって、この走行距離は問題かも知れない。
パフォーマンスモデルの宿命
RS5 V8クーペが登場したのは2010年のことだった。
2年後にはフェイスリフトが行われ、大型のシングルフレームグリルと新形状のバンパー(ヘッドライトがよりアグレッシブな印象になった)、そして新たな10スポークデザインの19インチアルミホイールが採用されている。
インテリアにおける最大の変更点は、アウディ最新のマルチメディア・インターフェイスシステムの導入だった。
だが、メカニカル面においてはご多分に漏れず、R8が積む5.2L V10に由来を持つ自然吸気V8エンジンと、クワトロ四輪駆動システム、7速Sトロニック・デュアルクラッチギアボックス(マニュアルが設定されることはなかった)、さらにはメカニカル・センターディフェレンシャルに変更はなかった。
リアアクスルにもフェイスリフト前と同じ、状況に応じてトルク配分を行う電子制御式ディフェレンシャルが装備され、標準のダイナミック・ライドコントロール・ダンパーもそのままだった。
パフォーマンスモデルの中古車両を検討する際、忘れてならないのは、車両価格が下がっていたとしても、維持費はそうではないということだ。
そして、この重要な事実を見逃した夢見がちなオーナーは、十分なメンテナンスを行わないようになる。