【日本で「爆売れ」予感】最大の理由は右ハンドル導入 コルベット、どんなクルマからの乗り換え狙う?
公開 : 2020.01.11 11:55 更新 : 2021.10.09 23:55
シボレー・コルベット第8世代(C8)が東京オートサロン2020で日本初公開されました。ディーラーやメディア関係者は「爆売れ」の予感のようです。理由は右ハンドル。どの顧客層を狙うか、桃田健史が考えました。
ニコニコ顔の全国シボレーディーラー
「これは売れる! 間違いない」
実車を目の前にして、スーツ姿のディーラー関係者らが笑顔を見せた。
予告通り、米ゼネラルモーターズ(GM)日本法人であるGMジャパンは東京オートサロン(2020年1月10~12日:千葉県幕張メッセ)でシボレー・コルベット第8世代(C8)を日本初公開した。
同車は2019年7月にアメリカで北米2020年モデル(2020年夏以降)として世界初公開された後、アメリカ以外での国で実車が正規に公開されたのは、今回の日本が初めてだ。
東京オートサロン2020の開催初日(1月10日)の午前11時50分、GMジャパンのブース周辺にはメディアはもとより、特別招待券を持った業界関係者、そして全国でシボレーやキャデラックを販売する関係者が注目のアンベールの時を待っていた。
実車は、GMがゼウス・ブロンズメタリックと呼ぶ外装色の左ハンドル車だった。
GMジャパン関係者は「今回の展示のため、本社と交渉してアメリカから輸送した。到着が開催前のかなりギリギリになったが、こうした皆さんにお披露目できて本当に良かった」と胸をなでおろした。
こうして日本初お披露目となった、新型コルベットの周りでGMディーラー関係者たちは終始ニコニコ顔だ。
新コルベット 売れる最大の理由は右ハンドル
GMディーラー関係者に話を聞くと、新型コルベットが「爆売れ」すると予感する最大の理由として、「日本仕様が右ハンドルだから」と指摘する声がとても多い。
新型コルベットの最大のウリは、まるでフェラーリのようなリアミドシップとなったボディ形状だ。コルベットは1954年の初代誕生以来、第7世代までフロントエンジン・リア駆動(FR)をトレードマークとしており、今回のミドシップ化についてアメリカのユーザーやディーラーの間で賛否両論がある。
そうしたアメリカの声に対して、日本のディーラー関係者らからはネガティブなコメントはなく、総じて「コルベットの新しい進化を歓迎する」という。
なぜならば、ディーラーとして「このクルマは売れる」と確信が持てるからだという。
その理由が、右ハンドル車の導入なのだ。
これまで、日本でのコルベットユーザーからは、右ハンドル車の導入に対して要望がなかったわけではないが、その数は決して多くなかった。
アメリカンテイストを満喫するうえで、左ハンドル車でも十分満足というユーザーがほとんどだった。
にもかかわらず、新型コルベットの右ハンドル化を、なぜディーラーはもろ手を挙げて歓迎しているのだろうか?