【インタビュー】ブガッティCEOに聞く シロン新バリエーション ブガッティの次のステップ
公開 : 2020.01.22 16:50
史上最高速490km/hを達成したシロン・スーパースポーツ300+を世に送り出した、ブガッティのCEO、ステファン・ヴィンケルマンのインタビューです。同社の将来について聞いてみました。
ブガッティの次のステップ
2019年のブガッティのハイライトは、なんと言っても史上最高速490km/hを達成したシロン・スーパースポーツ300+だ。
いま、ラインナップへの2つ目のモデル投入の可能性を含む、新たなチャレンジの時期に来ている。
わたし達はCEOのステファン・ヴィンケルマンと向かい合い、同社の将来について聞く機会を得た。
ーーシロン・スーパー・スポーツ300+で480km/hの壁を突破しましたが、次の目標は何ですか?
「パフォーマンスの先駆者であるため、すべてのタイプのパフォーマンスを1台のクルマでカバーすることは困難です」
「シロンのベースモデルはすでに素晴らしいクルマですが、最高のパフォーマンスを発揮するクルマを作りたければ、300+で行ったように縦加速度と最高速度を選択する方法と、ダウンフォース、ハンドリング、軽量化と横加速度に焦点を当てる方法があります」
「このレベルのパフォーマンスで両方を組み合わせることは不可能なので、1つを選びました」
「今は違うものに取り組んでいます。何だと思いますか?」
ーーシロンのほかのバリエーションや特別エディションでしょうか?
「バリエーションは必要です。それがなければカスタマーは満足しないでしょう」
「特別版? いいえ、もう特別版は出したのでそれはありません」
「今年、約束通りディーヴォの販売を開始します」
ブガッティの方向性
ーーブガッティのような会社は、どのように収益を上げるのですか?
「常にサプライヤーと対話し、コストとプロセスの削減に努めています」
「1台のクルマから多くのものを引き出す必要があります」
「シロン・スポーツ、スーパースポーツ、ディーヴォ、チェントディエチ、ラ・ヴォワチュール・ノワールでの取り組みで、効果が出ています」
「簡単なタスクではありません。投資額が非常に大きく、ボリュームは少ないため、常に高いリスクを負っています」
ーーいま業界は非常に速いペースで進んでいますが、ブガッティは独自のレールを進むのですか?
「わたし達は、ほかの高級車ブランドとはまったく異なる課題を抱えています」
「より多くのモデル・バリエーションを導入するならば、今後のモデルにデジタル化、電動化などを検討しなければならないでしょう」
ーー自動運転についてどう思いますか?
「今のところ、ブガッティに必要だとは思っていません」
「何かをするとき、1番初めに導入する必要はありませんが、最高でなければならないと考えています」
「わたし自身は自動運転が好きですが、ブガッティのカスタマーは自動運転を求めてはいないでしょう」
ーーデジタル化の最も重要な要素は何ですか?
「基本的な運転に関するもので、モバイルオフィスではありません」
「ドライバーが安全かつベストな方法で目的地に到達するのを助ける、交通状況や天気予報のようなものでなければなりません」
ーーいまどんなクルマをお持ちですか?
「パナメーラ・スポーツ・ツーリスモを持っています」
「ブガッティの新しいモデルもよく乗ります」
「年に一度クルマを交換するのですが、アウディで長く働いていたので、RSが好きです」
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