【マイルドハイブリッドを優先】ランドローバー レンジローバーのV8ディーゼルエンジン 生産終了か 英報道
公開 : 2020.03.31 12:00
ランドローバーのマイルドハイブリッドモデルの導入に伴い、老朽化したV8ディーゼルの生産終了の可能性が英国で出てきました。加速と効率の両方の面で優れた、4気筒および6気筒ディーゼルのMHEVが優先されると予想されています。
マイルドハイブリッドを広範囲で採用
英ランドローバーは、今後数か月以内に、レンジローバーとレンジローバー・スポーツに、新しいマイルドハイブリッド・ディーゼルエンジンを導入する。
それは実質的にV8ディーゼルの終焉を意味すると、AUTOCAR英国編集部はとらえている。
昨年、新しいイヴォークとディスカバリー・スポーツに、初めて4気筒エンジンのマイルドハイブリッドシステムが導入された。
正式な発表はまだされていないが、このシステムは、2つの新しい6気筒ディーゼルモデルにも導入される予定となっている。
レンジローバー・スポーツのHSE、HSEダイナミックおよび、オートバイオグラフィー・ダイナミックでは、D300のバッジ付きの、300psを発生する3.0L MHEVユニットが提供されると予想されている。
マイルドハイブリッド・システムは、効率を向上させるだけではなく、統合されたスタータージェネレーターの働きで、スムーズな停車と発車を実現することができる。
老朽化したV8ディーゼルエンジンよりも、加速と効率の両方の面で優れていると言えるだろう。
D350バッジ付きの350psを出力する、同じエンジンのさらにパワフルなバージョンは、HSTなどのハイエンドモデルで利用可能となる。
10年前の設計をベースとし、現在メキシコで製造される、フォードの4.4LディーゼルV8は、この新しいユニットに置き換えられる。
V8ディーゼル生産終了か
ランドローバーからの正式な発表はまだ無いが、この新しいユニットの情報は自動車情報サイトによって、すでに公開されている。
新しいユニットは、レンジローバー・スポーツで、71.3kg-mのトルクを発生し、0-97km/h加速は6.5秒、最高速度は225km/hとなる。
また、燃費は15km/L、CO2排出量は210g/kmを達成し、V8ディーゼルと比べ大きく改善されている。
フルサイズのレンジローバーにも、同じ2種類のエンジンが追加され、D350バージョンの0-97km/h加速は7.1秒、CO2排出量は最大225g/kmとなるそうだ。
一方または両方のユニットが、新型コロナウイルスの影響で延期されているジャガーXFおよびFペイスの今後のフェイスリフトモデルに採用されることも、期待されている。
まだオーダーが可能な状態にあるV8ディーゼルが、将来的に継続されるかどうかは、わかっていないが、6気筒と比較して非効率なユニットが採用されるとは考えにくいだろう。
フォードが開発した最後のエンジンの1つであり、ブリッジェンド工場で生産されているAJ-V8のガソリンエンジンは、今年末に生産を終了することが決定している。