【ロックダウンの影響】新車登録台数が激減 前年比97%減少 戦後の水準 4月英国
公開 : 2020.05.07 10:50
コロナウイルス感染拡大防止のためのロックダウンの影響で、新車登録台数が激減しました。ガソリン、ハイブリッドなどが前年比95%以上の減少となった中、テスラなどの、純EVモデルは9.7%の減少にとどまっています。
前年比97.3%減
コロナウイルス感染拡大防止のための、ロックダウン政策により、4月の英国での新車登録は、前年比97.3%減少した。
先月の販売台数はわずか4321台で、第二次世界大戦直後の1946年以来の、英国で最も低い数字となったと、自動車製造販売業者協会(SMMT)が明らかにした。
これに対し、昨年の4月は、合計16万1064台が登録されている。
SMMTの最高経営責任者マイク・ホーズは、コロナウイルスの感染拡大防止のための措置の一環として、ディーラーが閉鎖されていることを考えれば、この数字は「想定内」だとしている。
ディーラーは、営業再開についての政府との交渉を開始しており、早ければ5月11日に再開すると報じられている。
SMMTは、これらの4321台のうち71.5%が企業からのオーダーで、ロックダウン以前に受注されたものだと述べている。
その多くは、卸売業者またはオンラインチャネルを介して製造業者から直接受注されており、従業員が使用するためのクルマだと理解されている。
よって、4月の個人の販売は、わずか871台となっている。
業界全体で予測修正
ドライブトレイン別内訳としては、ガソリンエンジンモデルは98.5%、ディーゼルは97.6%、プラグインハイブリッドは95.1%、ハイブリッドは99.3%、それぞれ減少している。
純EVモデルの売上台数の減少は9.7%にとどまったが、これは主に、ロックダウン前に受注され、4月に納車された台数に支えられている。
4月のベストセラーモデル、テスラ・モデル3の販売台数は658台、ジャガーI-ペースが367台でそれに続き、新しいボクソール・コルサは264台で3位となっている。
通常、販売をリードするフォード・フィエスタ、フォルクスワーゲン・ゴルフ、フォード・フォーカスは、トップ10にも入っていなかったが、2020年1月~4月の累計としては上位3位を維持している。
業界全体で販売予測が修正されており、2019年の230万台に対し、2020年は168万台まで減少すると予想されている。
ほぼ丸1か月間、ロックダウンが行われていた、ほかのヨーロッパ諸国でも、同様の販売の落ち込みが見られる。
フランスの4月の販売台数は前年比88.8%減、イタリアの登録数は97.5%減となっている。
需要の回復とともに、各メーカーはヨーロッパおよび世界で、生産を徐々に再開している。
ロールスロイスのグッドウッド工場再開により、ロックダウンが英国で始まって以来、初めて生産が再開されている。
多くのヨーロッパ諸国も、徐々にロックダウンを解除し始めている。