【レクサス独走、韓国車が止めた】自動車耐久品質調査 韓国「ジェネシス」1位に なぜ? どんなクルマ?

公開 : 2020.05.21 05:50

自動車耐久品質調査。1995年から2019年まで一度だけ2010年にポルシェにトップを譲った以外、ずっと1位だったレクサスの記録が、韓国車ブランドによって止まりました。1位になった理由と、クルマを探ります。

自動車耐久品質調査でレクサス独走を止めた

text:Kumiko Kato(加藤久美子)

JDパワーは米国で1969年に創業した市場調査会社である。

自動車業界に関する調査から始まった会社だが、現在は様々な産業を対象としている。

ジェネシスG80(2017年モデル)
ジェネシスG80(2017年モデル)    ジェネシス

日本にも支社があり、日本市場における日本車を対象とした各種の調査を行っている。

米国では自動車商品魅力度調査や初期品質調査、サービス満足度調査など多数の調査を行っている。

今年2月公表の「自動車耐久品質調査2020」(JD Power US Vehicle Dependability Study SM(VDS))にて信じがたい異変が起きた。

何と、1995年から2019年まで一度だけ2010年にポルシェにトップを譲った以外続いていたレクサスの1位が韓国車ブランドによって止まってしまったのだ。

2020年の調査では北米で販売されている32のブランド、222車種、合計3万6555台が参加し、ブランドのトップに立ったのは、韓国の自動車メーカー、ヒュンダイの高級車ブランド「ジェネシス」であった。

ジェネシスはかつてヒュンダイの中のひとつの車種だったが、2015年にプレミアムブランドとして独立を発表。

いわばトヨタにおけるレクサスのような存在で2016年8月に投入されたジェネシスG80が最初の米国市場進出車である。

米国の消費者評価メディア「コンシュマーレポート2018」では、「ベストブランド」の第1位を獲得し人気拡大。

現在米国ではG70/G80/G90の3車種を展開している。

何を対象に、誰が評価しているのか?

今回、ジェネシスが1位となった「自動車耐久品質調査」(米国)は30年以上の歴史がある。

対象となるのは購入から3年が経過した車両で、2020年発表の調査は2017年モデル(多くが2016年夏~秋に発売されたクルマ)が対象となる。

自動車耐久品質調査 JD Power SM 2020 U.S. Vehicle Dependability Study
自動車耐久品質調査 JD Power SM 2020 U.S. Vehicle Dependability Study    JDパワー

ブランドとしてのスコア評価は対象となるすべての車種の不具合値を平均した結果となる。

調査時期は2019年7~11月の4か月。対象車両100台のオーナーに対し、177項目について詳細な調査が行われた。

スコアは◯◯PP100という形で出るが、◯◯の数字が小さいほど優秀で不具合などの問題が少ない車であることを表している。

なお、2020年はレクサスESが史上最高の高評価となる「52 PP100」を獲得した。

車種としてはレクサスESがダントツだったがブランドとしてはジェネシスがトップに立ったということだ。

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事