ベトナムのビンファスト、年内に英国で販売開始 加速する世界展開
公開 : 2024.01.09 18:05
・ベトナムの自動車メーカーであるビンファスト、今年後半に英国導入へ。
・2017年設立の新興企業。米国や欧州にはすでに進出、その評価は?
・VF8、VF9などを擁するEVラインナップを展開。
新興EVメーカー、英国で右ハンドル車販売へ
ベトナムの自動車メーカー、ビンファストが年内に英国で自動車販売を開始することがAUTOCARの取材で分かった。右ハンドルのEVを投入する見込みだ。
ビンファストは、ベトナムの富豪ファム・ニャット・ヴオン氏が自身のビン・グループの延長として2017年に設立し、その後米国だけでなく欧州の一部の国にも進出している。
モデルラインナップはまだ発表されていないが、フランス、ドイツ、オランダでは現在、中型SUVのVF8を販売しており、87.7kWhバッテリーで最長471kmの航続距離を持つ。VF8のフランスでの価格は5万990ユーロ(約800万円)から。
ビンファストはまた、9万590ユーロ(約1400万円)の7人乗り大型SUV、VF9のほか、小型SUVのVF5とVF6も発表している。欧州では10年間20万kmの保証付きとなる。
現在、英国部門を拡大し、年内の納車開始に向けて準備を進めている。
ビンファストは昨年8月、米国のナスダック証券取引所に上場し、一時はフォード、GM、BMW、メルセデス・ベンツ、ポルシェを上回る1600億ドル以上の時価総額があると話題になった。しかし、その後株価は急落した。
米国ではネガティブな評価にも見舞われており、一部メディアはVF8が競合他社に対抗できるほど十分に開発されていないと不満を漏らしている。
ビンファストの野心的な世界展開はヴオン氏によって推し進められてきた。不動産やリゾートなど、ベトナムでさまざまな事業を展開するビン・グループの支援を受けている。