BMW 車載ゲーム、ストリーミング、ARグラス導入へ 「アレクサ」も強化 CES 2024

公開 : 2024.01.10 18:05

・1月9日開幕の米CES 2024で、BMWが次世代の車載エンタメを披露。
・コントローラー付きゲーム、動画視聴、ARグラスを年内導入へ。
・音声アシスタントのアレクサも最新LLMで大幅強化。会話がスムーズに。

エンタメ機能、年内に導入

ドイツの自動車メーカーであるBMWは、1月9日に米ラスベガスで開幕したCES 2024において、新世代の車載エンターテインメントを公開した。

2024年後半から市販車に導入予定で、車内で多人数参加型ビデオゲームをプレイしたり、映像を視聴したりできるようになる。また、音声アシスタントや遠隔駐車システムも改善される。

BMWは車内のエンターテインメントに力を入れる。
BMWは車内のエンターテインメントに力を入れる。    BMW

ゲームは車載スクリーンに表示され、ワイヤレス・コントローラーも用意される。「エアコンソール」アプリを介してプレイ可能で、コネクテッドサービス「BMWコネクテッド・ドライブ」のストアからゲームを選択できる。

BMWはまた、OS「8.5」および「9.0」向けの動画アプリのアップデートも発表した。専用アプリからデジタルコンテンツを車載スクリーンでストリーミングできるようになる。動画アプリは現在、世界8か国で提供されている。

このシステムは新型5シリーズに導入され、第2世代のX2や新型ミニなど、今年中にさらに多くのモデルに展開される予定である。

ゲームとビデオ機能を利用できるのは停車中のみ。

ARグラス導入 アレクサも強化

CESでは、新しいウェアラブルARグラスも披露された。メタ社のリアリティ・ラボ部門やエックスリアル(Xreal)社と共同開発したもので、ドライバーの視界に情報をオーバーレイ表示し、より没入感のある「ヘッドアップディスプレイ」として機能する。

表示内容としては、ナビ案内、危険警告、エンターテインメント・コンテンツ、EV充電ステーションに関する情報、駐車支援機能などがある。

ARグラスはヘッドアップディスプレイの拡張版のように機能するという。
ARグラスはヘッドアップディスプレイの拡張版のように機能するという。    BMW

BMWによると、以前のバージョンよりも視覚表示の安定化に成功したという。また、車両のセンサーデータとの接続がよりスムーズになったことで、正確な情報提供ができるようになったとしている。

アマゾン・アレクサの最新音声アシスタントも大幅にアップグレードされた。大規模言語モデル(LLM)への対応により、会話形式のコマンドや質問をより迅速かつスムーズに処理できるようになるという。

LLM対応アレクサの市販車導入時期はまだ明らかではないが、既存のシステム(AI機能は限定的)は2024年にOS 9.0搭載車で改良される予定だ。

BMWはまた、レベル4の自動運転技術の一環として自動バレーパーキング(AVP)機能も披露している。ドライバーが決められた降車ポイントにクルマを置いて離れると、自動的に空いている駐車スペースを探し、駐車する。

BMWによると、ドライバーの指示があれば自動的に降車ポイントに戻ることもできるという。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジェームス・アトウッド

    James Attwood

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事