2024年版 ドライバーを虜にする高性能SUV 10選 走りも実用性もスキなし
公開 : 2024.01.13 18:05
7. メルセデスAMG GLC 63 S 4マチック+クーペ
長所: 洗練されたデザイン、陶酔させるV8エンジン
短所:コーナリングではポルシェに及ばない。乗り心地は硬くてうるさい。
GLC 63クーペの最大の敵は、5ドアSUVボディのGLC 63である。いずれも、V8エンジンでドライバーを陶酔させるからだ。
優雅なスタイリングに魅了されるなら、クーペを選んで損はない。メルセデスAMGに期待されるラグジュアリーなインテリアをばっちり備え、0-100km/h加速タイムではポルシェ・マカン・ターボに0.5秒の差をつけている(ただし、ダイナミクスではかなわない)。
乗り心地は硬くてうるさいため、静かな走りを好むドライバーにはリーチできないだろう。しかし、ライバル車が6気筒エンジンに移行する中、ミドルクラスの高性能SUVとしてエモーショナルなV8ガソリンを搭載していることが大きなアドバンテージとなる。
本稿執筆時点では、フルモデルチェンジ後の最新世代にはまだ試乗できていないが、新型は2.0L 4気筒のPHEVとなる。SUVボディのGLC 63 S Eパフォーマンスは、動力性能が高く乗り心地もしなやかになったが、V8モデルのような個性には欠け、体感的な力強さも期待に届かなかった。クーペではどのように変わったか、最終評価を待たれたい。
8. BMW X3 Mコンペティション & X4 Mコンペティション
長所: 驚くほど高いグリップレベル、鋭いコーナリングバランス。
短所:硬めの乗り心地。
BMWが比較的コンパクトな高性能SUVを作るようになったのは、つい最近のことだ。X5 MやX6 Mは以前からあったが、これより小型のモデルが登場したのはX3 MとX4 Mが初めて。
それも、妙に真面目で保守的なクルマである。エアサスペンションではなくスチールコイルサスペンションを採用し、単なるスポーティSUVにとどまらず、M3やM4のSUV版とでも言うような攻めたアイデンティティを確立しようとしている。硬めの乗り心地とシャープに回る6気筒エンジンを持ち、多くの人が諦めているスポーツ性を取り戻そうと必死になっているように見える。
X3 MとX4 Mは、アクスルやシャシーチューニングが共通で、M5譲りの四輪駆動システムを採用しており、驚くほど高いグリップレベルと俊敏なコーナリングバランスを誇る。とはいえ、同クラスで最もハンドリングに優れているというわけではないし、ダイナミクスの才能も決して幅広いわけではない。