小さなボディへ「押し込んだ」5.5L V8 メルセデス・ベンツSLK 55 AMG UK中古車ガイド
公開 : 2024.01.18 19:05
新車時代のAUTOCARの評価は
現実的な燃費は、9.0km/Lを超えることはない。それでも、オープンエアと圧倒的なパフォーマンスという組み合わせがお好きなら、思い切ってSLK 55 AMGを選んでも後悔はしないだろう。
メルセデス・ベンツのAMGは、その魅力へドライバーが気付くまで、少し時間がかかる場合が多い。このSLK 55 AMGも同じ。じっくり時間をかけて味わえば、満足度の極めて高い体験を得られるだろう。(2011年11月16日)
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アダム・フランクス氏:プロジェクトAMG社
「小さなクルマに大きなエンジンが載っているなんて、最高にカッコいいと思いませんか。気筒休止システムは、当時の最先端技術でした。エンジンとトランスミッションの信頼性は、かなり高いようです。残念な話は殆ど耳にしません」
「最近の不具合で多いのが、リアアクスルとブレーキラインのサビですね。エンジンの振動が大きくないか、アイドリング時にボンネットを開けて観察してみてください。激しい運転が続くとエンジンマウントがヘタり、振動が大きくなりがちです」
「それでも、エンジン内部に問題が出ることは稀です。相当に駆り立てても、問題ないはずですよ」
購入時に気をつけたいポイント
ボディ
リトラクタブル・ハードトップの荷室を仕切るパネルは、開閉時にロックする必要がある。だが、ラッチが正常に噛み合わず固定が緩く、ルーフが途中で動かなくなる場合がある。予め、正常に開閉できるか確かめたい。修理費用は安くない。
ボディが低いため、飛び石傷は珍しくない。塗装面の状態を、丁寧に観察したい。アルミホイールのガリキズも同様。ホイールが歪んだり、サスペンションのダメージへ繋がる可能性もある。
高出力のFRモデルなだけに、リアタイヤにはかなりの負担がかかる。SLK 55 AMGのサイズでは、プレミアム・ブランドのタイヤは高価。残り溝と同時に、履いている銘柄も確かめたい。
電気系統
バッテリーあがりでジャンプスタートさせると、エアコンの電源が入らなくなるなど、電気的な不具合を生じることがある。原因はヒューズの場合が多いものの、念のためコンピューター診断を受け、エラー状態は確かめた方がベター。
インテリア
リトラクタブル・ハードトップの隙間から、雨水が荷室へ流れる場合がある。荷室が乾燥していて、不自然なシミがないことを確かめたい。
エアスカーフと呼ばれる、シートから首元へ温風を吹き出す機能は、稀に故障する。この動作も要確認。
サスペンションとブレーキ
ドライブシャフトやブレーキラインに腐食がないか、観察したい。経年劣化に合わせて、問題は大きくなっていく。酷くサビている場合は、購入を見送った方が良いだろう。といっても、交換部品はさほど高くない。