Z世代が作製したオジサン世代ホイホイ スカイラインのスーパーシルエットと「西部警察」コラボ
公開 : 2024.01.13 17:29
東京オートサロン2024年の会場で、1980年代を彷彿とさせるスカイラインのスーパーシルエットと「西部警察」コラボを発見。作製したのはZ世代と呼ばれる、国際情報工科自動車大学校の学生たちでした。
真っ赤なスカイライン
東京オートサロン2024で、中ホール5あたりに降りていくと、真っ赤なスカイラインが目に入る。それも、1980年代の富士GCレースの前座に行われ、大人気を博したSS(スーパーシルエット)レースで活躍した、スカイラインRS風にボディを大胆に改造している。
しかも、近くに寄ってみるとルーフにはパトライトを装着。室内を覗くと、助手席側にはコンピュータとモニターが…
これは、やはり1980年代の大人気TV番組「西部警察」で活躍した「マシンRS」を意識したものに間違いない。ベース車は先代のV36型スカイラインなのだが、遠目には懐かしのR30型に見えてしまうから不思議だ。
このクルマの名は「スーパーシルエット・ポリス」製作したのは、福島県郡山市にある国際情報工科自動車大学校の学生たち。卒業記念の作品として、17名の学生たちが約3カ月ほどかけて完成した。もっとも、完成したのはオートサロンの直前だったようで、搬入する直前までステッカーなどを貼っていたという。
なぜ、Z世代の学生たちが1980年代の人気車を題材にしたのかを尋ねてみると、彼らの多くが旧車好きで、また、このクルマを見て懐かしと思ってくれる筆者のようなオジサン世代に注目してもらいたかったという思いもあったそうだ。
もちろん、彼らは実車のスーパーシルエットもマシンRSも見たことがない。そこでインターネットなどでさまざまな情報を収集し、それを基にボンネットは切り抜いてFRPでダクトを装着。前後のフェンダーはノーマルのボディの上にFRPで製作したオーバーフェンダーを装着してパテ埋めし、左右7.5cmずつ拡げられている。フロントのバンパースポイラーはウレタンで型取りしてからFRPで製作するなど、かなり手がかかっている。
これは実際に製作したことがないと分からないことなのだが、FRPのパーツは製造過程で歪むことが多い。そのため、左右対称に作り上げるのはかなり難しい。このスーパーシルエット・ポリスでも、フロントのバンパースポイラーやリアウイングは3回も作り直しているという。
フロントのバンパースポイラーは脱着可能で、エアサスも装着しているので走行は可能だ。とはいえ、ナンバーを取得して公道を走行するのは無理なようだが…
このスーパーシルエット・ポリス、ベース車を福島日産が提供しており、1年間は彼らの母校である国際情報工科自動車大学校に展示される。そのあとは、福島日産の各ディーラーを巡回して展示公開される予定だ。