コレは何!? 車高約1mのワンボックス「ホットロティ」のベース車両は? 東京オートサロン2024

公開 : 2024.01.13 19:25

東京オートサロン2024で不思議なクルマを発見。コレは何!? クルマというか箱型のオブジェ? 車高約1mのワンボックス「ホットロティ」のベース車両は? 走行できるの? 色々聞きたくなる展示車です。

「何コレ?」

東京オートサロン2024で、先に紹介したスカイラインのスーパーシルエット・ポリスの隣に、不思議なクルマが展示されていた。

いや、パッと見にはクルマに見えない、箱型のオブジェのよう。近くに寄ってみると、ワンボックスをチョップして全高を切り詰めたものだと分かるが、中を覗くとレーシングカーのシャシーのよう。さっそく、製作スタッフに話を聞いてみた。

ホットロティ 浜松工科自動車大学校
ホットロティ 浜松工科自動車大学校

このクルマの名前は「ホットロティ(HOT ROTY)」製作したのは、静岡県浜松市にある浜松工科自動車大学校の学生たち。約10人で4カ月ほどかけて製作した、卒業記念の作品だ。

ボディは、ワンボックス軽自動車のホンダ・ストリートだが、これのトップやボディをチョップして切り詰め、ルーフは一旦カットして25cmワイド化し、ボディサイドにポップアップドアを装着している。

しかも、シャシーは2000年代に行われていたフォーミュラハヤブサのものを流用している。したがって、エンジンもフォーミュラハヤブサ用のスズキ製1.3L(オートバイのハヤブサ用がベース)を搭載している。

つまり、フォーミュラハヤブサのシャシー(エンジンも)に、チョップダウン&ワイド化したストリートのボディを被せた、というわけだ。正確な車高は測っていないというが、おそらく1mほど。エアサスを装着しているので、5cmくらいは車高が変えられるそうだ。

こんな車高では人が乗ることはもちろん、動かすことなど無理なのではないかと思ってしまったが、ベースのシャシがレーシングカー、それもフォーミュラカーのものだから1人は乗車可能。低いドライビングポジションだがエアサスで車高を少し上げれば実際に走行も可能だ。ただし、現段階では調整中だということだが。

確かに正面から見ると、ヘッドランプなどにアクティの面影は残っている。だが、この平べったい物体? が走行可能なクルマとは思わないだろう。オートサロンの会場で、このクルマを見た人のほとんどが「何コレ?」という第一声を発していたのも分かるような気がする。製作した学生たちも、そんな反応を楽しんでいるようだった。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    篠原政明

    Masaaki Shinohara

    1958年生まれ。某自動車雑誌出版社をめでたく? 卒業し、フリーランスのライター&エディターに。この業界に永くいるおかげで、現在は消滅したものを含めて、日本に導入されている全ブランドのクルマに乗ってきた……はず。クルマ以外の乗りものもけっこう好きで、飛行機や鉄道、さらには軍事モノにも興味があるらしい。RJC会員。
  • 編集

    AUTOCAR JAPAN

    Autocar Japan

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の日本版。

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