アイコニックSP量産への挑戦 2024年2月ロータリー開発専門部署が発足 マツダのクルマづくり

公開 : 2024.01.16 17:45  更新 : 2024.01.16 21:43

2018年廃止の開発グループが復活

「2024年2月、ロータリー開発グループ発足」というサプライズ発言による驚きが冷めやらぬ会見直後、毛籠社長に対して新聞など経済メディアを中心とした囲み取材が行われた。

その中で、中国地方の新聞の記者から「2024年2月、ロータリー開発グループ発足」の詳細について質問が出た。それに対して毛籠社長が次のような発言をしている。以下、箇条書きとする。

マツダ 2024年2月ロータリー開発専門部署が発足
マツダ 2024年2月ロータリー開発専門部署が発足

・2018年に解散したロータリー開発グループを再結成するかたち。
・基幹となる社員30人程度で立ち上げる。
・マツダのエンジン開発はガソリン/ディーゼル/ロータリーなど総括的に行うのが特徴。その中で、同グループはロータリー開発にフォーカスする。
・マツダが今後カーボンニュートラルを進める上で、マルチソルーションとして、ユーザーに対して選択の自由を提案していく。その中で、マツダの資産としてロータリーのあり方を再構築する。
・電動化との相性はもとより、過去には水素ロータリー燃料車を発売するなど、環境車として社会貢献できる可能性がある。

以上のようなコメントなのだが、さらに注目の発言があった。それは…

「アイコニックSP」実現を目指す

記者会見の中でも「極めて大きな反響(量産を求める)熱烈な声に対して(マツダとして)感激した」とアイコニックSPに対するマツダの受け止めを示した。

その上で「(量産を)なんとか実現できるようにスタートを切ろう」というのが、ロータリー開発グループ復活の最大の理由だというのだ。

マツダ 2024年2月ロータリー開発専門部署が発足
マツダ 2024年2月ロータリー開発専門部署が発足

ただし、大きなモーター出力に対応するためのローターの複数化などでは、音/振動/燃費など様々な技術課題があることは確かだろう。

それでも、マツダの真骨頂である「あくなき挑戦、というスピリットで立ち向かう」という、前のめりな姿勢をマツダトップが自ら示すことで、社内が奮起することを期待しているというのだ。

では、アイコニックSPが量産された場合、どんなモデルになるのか? この点について、将来予想を含めて今回、毛籠社長からコメントはなかった。

はたして、次世代「RX-7」になるのか、それとも第五世代「ロードスター(NE)」への搭載もありなのか? それとも「RX-9」を名乗るような、次世代マツダのまったく新しいフラッグシップカーが登場するのか?

いずれにしても、マツダが繰り広げるワクワクドキドキなクルマ作りに、クルマファンは目が離せないことは間違いない。

記事に関わった人々

  • 執筆

    桃田健史

    Kenji Momota

    過去40数年間の飛行機移動距離はざっと世界150周。量産車の企画/開発/実験/マーケティングなど様々な実務を経験。モータースポーツ領域でもアメリカを拠点に長年活動。昔は愛車のフルサイズピックトラックで1日1600㎞移動は当たり前だったが最近は長距離だと腰が痛く……。将来は80年代に取得した双発飛行機免許使って「空飛ぶクルマ」で移動?
  • 編集

    AUTOCAR JAPAN

    Autocar Japan

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の日本版。

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