E39型「M5」と同じV8エンジン BMW Z8 美しいハンドメイド・ボディ UK中古車ガイド
公開 : 2024.01.25 19:05
新車時代のAUTOCARの評価は
アストン マーティンとポルシェを諦めて、Z8を選ぼうという気にさせる。だが、美しい姿だけではない。
一部の荒れた路面では、驚くほど強固なアルミニウム製モノコック構造が、印象的なまでに洗練された乗り心地を披露。コーナーの途中に凹凸があっても、ラインを乱すことはない。(2000年3月1日)
専門家の意見を聞いてみる
ポール・マイケルズ氏:ヘキサゴン・クラシックス社
「BMWのディーラーを45年ほど経営しているので、Z8のことは1999年以来良く知っています。ロールス・ロイスを製造し始めるまで、BMWにとって初となるハンドメイド・モデルでした。その品質は、本当に素晴らしいですよ」
「サスペンションは、通常のラジアルタイヤを前提に開発されましたが、発売時にランフラットへ変更されています。ラジアルタイヤへ組み替え、フロント・ストラットブレースとショートシフターを組むと、運転体験が見違えます」
「Z8の多くはシルバーに塗られたので、ジェット・ブラックは珍しいですね。弊社では、走行距離3万7600kmの車両を、19万9995ポンド(約3719万円)で販売中です」
購入時に気をつけたいポイント
ボディ
アルミニウム製ボディは、完璧である必要がある。今後の価値を考えれば、一切の事故を避けたいところ。トノカバーのプラスティック製部品の割れや、リアスクリーンとソフトトップの状態をしっかり観察する
エンジン
ホースやソケット類など、ゴムやプラスティック製部品の状態を確認する。バノスと呼ばれる可変バルブタイミング・システムは、不調を起こす場合がある。パワー不足や回転の乱れ、ガソリン消費量の増加などの症状が現れる。
状態の良いエンジンは、僅か500rpmから6速で加速できる。そのまま、7000rpmまで引っ張れるはずだ。
トランスミッション
シフトレバーは重め。クイックな変速をお望みなら、ショートシフターを組むと良いだろう。クラッチペダルは軽い。クラッチは滑りがないか確かめたい。早い場合は、5万km程度で交換が必要になる。
サスペンションとブレーキ、タイヤ
フロントのサスペンション・ストラットの状態を確かめる。硬いランフラットタイヤを履いていると、強い衝撃で変形してしまう場合がある。アライメントが狂うことも。
ブレーキフルードは、2年に1度の交換が必須。タイヤの状態と、ホイールの腐食やガリキズも観察したい。
インテリアと電気系統
DSCにEBD、ABS、CBCといった警告灯が、走行中に消えているか確認する。内装はレザーの破れ、ダッシュボードの傷みなどを確認する。グローブボックスの蓋の開閉具合や、カーペットの不自然なシミなども要チェック。