変わり過ぎランドクルーザー 魅力広がる3つのSUV 世界の道路を制覇?

公開 : 2024.01.22 06:05

・トヨタはランドクルーザーを1つの「ブランド」として確立する。
・小~大型の複数モデルを導入し、幅広いユーザーに魅力を伝える。
・小型モデルは無骨なオフロード車に。ラグジュアリーなSeも登場。

ランドクルーザー」は1つのブランドに

トヨタは、SUVのランドクルーザーのラインナップを今後数年間で拡大するとともに、電動化に向けた準備を進めている。手頃な価格の派生モデルや、フラッグシップの高級モデルを導入し、ランドクルーザーを独自のブランドとして確立する。

そのコアとなる「J250」はディーゼルエンジン車とマイルドハイブリッド車を揃えて今年後半に登場し、1951年から連綿と続くランドクルーザー・シリーズ最後の内燃エンジンモデルとなる可能性が高い。

「コンパクト・クルーザー」はJ40型のような無骨なデザインとなりそうだ。(編集部作成予想イメージCG)
「コンパクト・クルーザー」はJ40型のような無骨なデザインとなりそうだ。(編集部作成予想イメージCG)    AUTOCAR

これより手頃な価格帯のモデルと、高価格帯のラグジュアリーなモデルが両脇を固め、ラインナップの魅力を広げる。

トヨタのチーフ・ブランディング・オフィサーであるサイモン・ハンフリーズ氏は、このラインナップ拡充の背景について、「ランドクルーザーの体験を向上させるだけでなく、人々の移動の自由をさらに高めるモビリティへの新たなアプローチを模索している」と語った。

トヨタ・コンパクト・クルーザー: これまでに分かっていること

トヨタ・コンパクト・クルーザーは、ランドクルーザーのスピリットをより小さく、より手頃な価格で実現しようとするタフなSUVである。トヨタは、「『クルーザー』という名称が、電動化や現代の環境にどのように適応できるかを示す」ものであり、「アクティブなアウトドアレジャーを楽しむ」都心部の若いユーザー層に焦点を当てていると述べた。

ハンフリーズ氏によると、電動化に伴ってランドクルーザーの価格を「より手頃」なものとし、「世界中のさらに多くの人々の手が届く」ようなアプローチを検討しているという。

トヨタ・コンパクト・クルーザー・コンセプト
トヨタ・コンパクト・クルーザー・コンセプト    トヨタ

ボディサイズは現行のbZ4Xと同等で、スタイル重視の実用的なモデルとなる。近々導入されるメルセデス・ベンツの「リトルGクラス」やランドローバーの「ベイビー・ディフェンダー」といった高級志向のライバルと競合することになりそうだ。

コンセプトモデルは、フランスにあるトヨタのED2開発センターでデザインされた。同センターはC-HRやアイゴXのコンセプトを手掛けたが、いずれも大きく変わらずに市販車へと発展しており、コンパクト・クルーザーのデザインも市販車に近いのではないかと期待される。

1960年代のJ40型ランドクルーザーの影響を受けており、2006年から2022年まで使用されていた「FJクルーザー」の名称が復活するという報道にも信憑性がある。両車を彷彿とさせるブロックのような箱型プロポーションが特徴的で、ルーフラックや補助灯などのアクセサリーはオフロード走破性の高さを示唆している。

プラットフォームはbZ4Xと共通のe-TNGAの派生型を使用する見込みだ。bZ4Xでは前輪駆動と四輪駆動が用意されているが、コンパクト・クルーザーの用途やキャラクターを考えると四輪駆動が標準になるだろう。

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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