アウディRS Q3
公開 : 2014.11.21 23:50 更新 : 2017.05.29 18:15
スロットルの開度の細かな調整にも反応してくれることと、研ぎ澄まされたギアボックスとの組み合わせを考慮すれば、これほど自然でなめらかなユニットはなかなかないと言えよう。
最大トルクは3.0kg-mしか向上していないが、それでも1600rpmから45.9kg-mを発生するうえ、ギアボックスをオート・モードに固定していても、鈍さがあるAMGのライバルより反応に優れる点も高評価を与えられるポイントだ。
したがってパドルシフトで操作した際の反応にも文句のつけようがない。クルマの多い一般道から、アウトバーンでの限界走行までなにひとつ嫌な思いをせずに済む。
ほかのRSと異なるのは、細く設定できるドライブ・セレクト・システムがついていない点。つまりコンフォートかダイナミックの二択しか用意されていないのだ。冷徹でアシスト過多な状態か、あまりにダイレクトすぎる状態のステアリングだけ…となると、ちと辛い。
もちろんクロスオーバーとしての仕事ぶりを阻害するほどではないけれど、あなた自身とドライブ・モードにほんの僅かな温度差があるのは事実だ。
クワトロGmbHいわく、まだクレームは受けていないのだそうだが、他のモデルからRS Q3に乗り換えたならば見過ごさずにはいられないインパネの古さも、改善の余地ありだと感じた。