ヒュンダイi20 1.4SE
公開 : 2014.11.21 23:40 更新 : 2021.03.05 21:39
高張力鋼板をもちいたおかげで、ボディ・シェルはいくぶん恰幅よく感じられるものの、剛性が高いぶん、i20の動力キャラクターに大きく影響を与えていることがわかる。
コーナーを見つけては意図的に急転舵をこころみたのだが、グリップを失うことはなかったし、ボディ・ロールに気分を悪くすることもなかった。しかしフィエスタのような正確性は低速域では残念ながらなく、直進時にも古いクルマのような ’不感帯’ が多くあることが気になった。
まぁもちろんこのクルマは速く走るためのクルマではないので、そこまで責めるつもりはないが、フィエスタのほうが乗り心地やハンドリングのバランスは良い。
バンプや周期の大きいうねりのいなしは満足できるものの、鋭い突起や大きめのジョイントを踏み越える際は、サスペンションの上下動に限界を感じることがあった。単刀直入にいうならば、キャビンにものすごい衝撃が伝わるのである。
乗り心地こそi20にとって、もっとも触れられたくない部分だということがわかった。
そしてもう一つの問題はパワーだ。1.4ℓのテスト車両の他に、1.2ℓのガソリン・エンジンも試乗したのだが、空いた道では気だるく感じたし、上り坂でも13.7kg-mのトルクを看取することはできなかった。
合計で5種のトリム・レベルが用意される予定だけれど、電動ウインドウ(後部座席も含む)、リア・パーキング・センサー、16インチ・アロイ・ホイール、ヴォイス・コントロール付きブルートゥース接続、クルーズ・コントロールなど豊富なキットがそなわるSEトリムがもっとも多く英国に輸入される。価格はフォルクスワーゲン・ポロSEよりも£1,000(19万円)安い設定だ。