VWゴルフ 内外装一新、エンジンもパワーアップ 改良で生まれ変わる

公開 : 2024.01.24 18:05

・フォルクスワーゲンの主力モデル、ゴルフが大幅改良を実施。
・内外装を一新し、キャビンの使い勝手や質感向上を図っている。
・エンジンも強化され、ゴルフGTIでは最高出力265psを発生。

主力モデル、全面的にアップデート

ドイツの自動車メーカーであるフォルクスワーゲンは、ハッチバックのゴルフの改良新型を欧州で発表した。

今年で初代モデル誕生から50年の節目を迎えたゴルフは、内外装の一新、使い勝手の向上、内装材の改善、車載システムのアップグレードなど、広範囲にわたってリフレッシュされた。

改良新型フォルクスワーゲン・ゴルフGTI
改良新型フォルクスワーゲン・ゴルフGTI    フォルクスワーゲン

パワートレインのラインナップも刷新され、EV走行距離が長いプラグインハイブリッド(PHEV)が導入されたほか、ガソリンとディーゼルも一部変更となった。スポーツモデルのGTIも同じく改良を受けている。

改良新型ゴルフは、4月に欧州で発売予定だ。

長年フォルクスワーゲンのベストセラーに君臨していたゴルフだが、サプライチェーンのボトルネックとライバルの台頭により、販売台数でプジョー208ダチア・サンデロ、フォルクスワーゲンTロックルノー・クリオなどの後塵を拝することになった。今回の大幅改良では、欧州ナンバーワンに返り咲くことを目指している。

照明付きロゴ、新LEDヘッドライトも

スタイリングとしては、照明付きのロゴと、新形状のエアダクトを備えたフロントバンパー(GTIではハニカムデザイン)が大きな特徴となる。ヘッドライトも変更され、上位グレードにはマトリクスLEDのIQライトが設定されている。

GTIではリアスポイラーがより際立つようになり、リアバンパーやLEDテールライトも新しいデザインになった。

改良新型フォルクスワーゲン・ゴルフGTI
改良新型フォルクスワーゲン・ゴルフGTI    フォルクスワーゲン

ボディカラーとしてはこれまでの11色に加え、新たに4色のメタリックカラーが用意される。GTI、GTE、Rラインでは初めてブラックルーフがオプション設定される。

また、GTIでは初めてカーボンファイバー製パーツが選択可能となり、さらに第6世代以来となる象徴的なテレディアル・アルミホイールがオプションとして採用された。

内装の使い勝手向上 物理が復活

インテリアでは、新しいマルチファンクション・ステアリングホイールを採用。評判の芳しくなかった静電容量式コントロールは廃止され、物理ボタン式となった。

また、キャビン全体により上質な素材を採用し、質感を高めている。

改良新型フォルクスワーゲン・ゴルフGTI
改良新型フォルクスワーゲン・ゴルフGTI    フォルクスワーゲン

ドライバーの正面には、ステアリングホイールの新しいダイヤルで操作できるインストゥルメント・ディスプレイが配置されている。

ダッシュボード中央の10.4インチ(オプションで12.9インチ)タッチスクリーンには、ティグアンパサートと同様、「MIB4」と呼ばれる第4世代のインフォテインメント・システムを採用した。

処理時間の短縮、メニュー構造の刷新、グラフィックの改善のほか、新たに生成AI「ChatGPT」搭載の音声アシスタントが導入された。エアコン、電話、ナビゲーションの制御、インターネットへのアクセスに使用できる。

現行型ゴルフでは操作性の悪さが課題となっていたが、エアコンの温度設定やオーディオの音量を調節するタッチ・スライダーはバックライト付きとなり、新しいソフトウェアにより反応速度が向上したという。

また、駐車を支援する360度ビューカメラ、パークアシスト・プラス、パークアシスト・プロがオプションとして追加され、スマートフォンからの遠隔操作が可能になった。

記事に関わった人々

  • 執筆

    グレッグ・ケーブル

    Greg Kable

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    平成4年生まれ愛知在住。幼少期から乗り物好き。住宅営業や記事編集者といった職を経て、フリーランスとして自動車メディアで記事を書くことに。「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。

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