お値段は同年代のゴルフ並み アウディA3 スポーツバック(3代目) 今でも輝かしい傑作 UK中古車ガイド

公開 : 2024.02.07 19:05

新車時代のAUTOCARの評価は

A3 スポーツバックのボディは、非常に高い剛性感を与える。舗装の剥がれた穴を通過しても、まったく動じないように思える。

このガッシリしたプラットフォームのおかげで、ソフトな足まわりを実現している。若干ホイールベースが伸ばされたこともあり、乗り心地は上質。遥かにボディサイズが大きい、高級車を連想させるほど。(2013年4月19日)

アウディA3 スポーツバック(3代目/2013〜2020年/英国仕様)
アウディA3 スポーツバック(3代目/2013〜2020年/英国仕様)

オーナーの意見を聞いてみる

リー・ガードナー氏

「2015年に1.4TFSIを買いました。走行距離は10万kmを超えましたが、一度も後悔したことはありません。最初の3回の整備は正規ディーラーへお願いしましたが、以降は独立系のショップで診てもらっています」

アウディA3 スポーツバック(3代目/2013〜2020年/英国仕様)
アウディA3 スポーツバック(3代目/2013〜2020年/英国仕様)

「何か手を加えたい、と思う部分は殆どありません。最近、4本目のピレリ・タイヤを組みましたが、乗り心地と操縦性はバッチリです」

「残念なのが、ボディへ鳥が何度かぶつかっていること。塗装保護のフィルムを張っておくべきだったのかもしれませんが、安くありませんからね」

購入時に気をつけたいポイント

ボディ

ドアのエッジは、塗装が剥がれがち。下回りを除いて、凹みや修復痕がないか観察する。

インテリアと電気系統

エアコンは、2年毎にガス補充が必要。パーキングセンサーやクルーズコントロールなどが、正常に動くか確かめる。

アウディA3 スポーツバック(3代目/2013〜2020年/英国仕様)
アウディA3 スポーツバック(3代目/2013〜2020年/英国仕様)

インフォテインメント用モニターが上下する際、異音が出ないか確認する。通常は潤滑スプレーを吹けば治るが、一式の交換が必要な場合もゼロではない。

エンジン

アウディは3万km毎か2年毎のエンジンオイル交換を推奨しているが、毎年交換した方が安心だろう。ディーゼル・ターボエンジンはタイミングベルトで、5年毎か12万km毎の交換が必要。

1.4TFSIのガソリンターボでは、加速時に異音が生じる場合がある。ウエストゲート・アクチュエーターロッドの不調が、原因のようだ。

トランスミッションとブレーキ

当初デュアルクラッチ式だった、Sトロニックと呼ばれるオートマティックは、2016年から湿式クラッチへ変更。信頼性が大幅に向上した。

ブレーキフルードは、3年毎の交換が指定されている。電気機械式のサイドブレーキから、異音が出る場合がある。動作中はクルマが進まないか、効きを確かめたい。

サスペンション

路面の傷んだ区間を走行し、スプリングやダンパー、ブッシュからの異音へ耳を傾ける。Sラインを検討しているなら、通常のサスペンションと、乗り心地を比較した方が良いだろう。明確に硬い。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジョン・エバンス

    John Evans

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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